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29 11月, 2012

藤原・室 建築設計事務所による『大阪堺市北野田の家』

藤原・室 建築設計事務所設計fujiwaramuro architects)による『大阪堺市北野田の家』のオープンハウスに行ってきました。

この住宅は、3つほどの敷地がくっついたような、不思議な形の変形地に建つ住まいです。敷地面積166.53㎡、建築面積62.57㎡、延床面積109.05㎡の木造建築。屋根はガルバニウム合板、外壁はサイディング無塗装。

玄関を入るとまず吹き抜けの土間があり、2階から光が入り込んで明るく気持ちの良い空間となっています。

この玄関土間は自転車置き場等のスペースにも使われるそうなので、通常の玄関に比べると十分に広く取ってあります。ドアーの隣には郵便受け。木製の可愛らしいポスト。

家族構成は30代のご夫婦。将来お一人のお子さんをご予定。どちらも遠方出身のため、どちらかのご両親が尋ねられた際に滞在出来るようにと和室を作られました。曲がった敷地をを利用して、玄関を挟んだ左側には和室を配置。このように配置することで住まいとの良い距離感が出来、母屋と離れのような関係が出来上がったと説明して下さいました。

玄関土間から右側にはキッチンとリビングがあり、その奥には小さなお庭を望めるようにと縁側がリビングの床の高さと同じ位置に配置。
左側壁にはパントリー、トイレ、風呂場を設置。天井のルーバー間に照明が仕込んであり、光が漏れるように設計されていました。

キッチンの右側の壁は全て引き戸になっており、そのほとんどが収納スペース。

その引き戸の中には2階へ続く階段が隠されていました。

階段の横には四角い小さな照明がさりげなく灯っていました。見上げると構造体でもあるルーバーが階段のリズムと同様に連続して見えます。

階段を上りきると、建築自体が「く」の字に曲がっていることに更によく気がつきます。

廊下を進むとそこには子供部屋がありました。

子供部屋からは1階の土間とキッチンが覗けるようになっています。
藤原・室さんの建築には、それぞれの部屋に内に向かって開いている窓があり、家族同士がコミュニケーション出来るような、楽しい空間を作り出しているようでした。

こちらは子供部屋の窓から見た2階の主寝室。

主寝室へ抜ける廊下。写真右側にはクローゼット。

主寝室

細かいスパンのルーバーによって、主寝室には木漏れ日のような柔らかい光が入ってきます。

主寝室の奥には、隠し部屋のような空間が。強化ガラス床からは階段が覗けます。ここの空間は書斎になるそうです。

右:室さん、左:藤原さん


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28 11月, 2012

第 7 回「関西建築家新人賞」


第7回 関西建築家新人賞は、JIA近畿支部に所属している45歳以下の建築家から応募を受け付け、地域特性に対する配慮や作品の芸術性などの観点から総合的に判断し、将来性があると期待される建築家2人に対して与えようとするものです。 第7回は、21人の応募者の中から魚谷繁礼氏、堀部直子氏の両氏が受賞されました。
審査員には、出江寛さん(Kan Izue Architect & Associates)(審査員長)、竹山聖さん(審査員)、宮本佳明さん(審査員)。
11月23日に開かれた第7回 関西建築家新人賞を受賞した魚谷繁礼さん堀部直子さん(Horibe Associates architect's office)の祝賀会に参加してきました。

受賞作品は、魚谷繁礼さんの西都教会教会と堀部直子さんのはつがの家。

西都教会教会
魚谷繁礼設計・西都教会教会

魚谷繁礼設計・西都教会教会

堀部直子設計・はつがの家

堀部直子設計・はつがの家

挨拶には、建築家の出江寛さんが候補に上がった5つの建築について『建築とは哲学することである』という観念から『普通性を高める建築』というお話を交えて、講評の内容をお話下さいました。
講評はこちら↓のリンクより。審査員3人のとても興味深い講評です。

*普通性を高める建築
『良い建築がたくさん出来ると街が美しくなるわけです。奇妙奇天烈な建築をつくるのは実に簡単なもの。普通性が高まった建築というものは、それぞれの国の伝統の文化を高め、その中からその伝統を現代的に表現していった建築である。』建築家・出江寛氏

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22 11月, 2012

千葉学建築計画による住宅「屋根裏の家」(I邸)

千葉学建築計画事務所による大和市中央林間の住宅「屋根裏の家」の内覧会に行ってきました。

 敷地面積190m2、建築面積102m2、延床面積96m2。木造平屋建て。

 右側は奥さまのご両親の家で、境界はあるものの庭、桜を共有するようなレイアウトだ。 

 大きくせり出した庇はパネル型の梁で支えられており、窓も見える。

玄関を入るとちらりとキッチンが見える。右の扉は納戸へ。

 納戸の反対側は主寝室へ繋がっている。

 LDKは室内の1/3以上を占める広さ。天井には外の庇にも見えた高さ約1.2mのラーチ材で出来たパネル型の梁が現しで3枚並ぶ。床は国産のカバザクラ材。

 トップライトが2箇所設けてあり奥行きのある空間の中ほどを明るくしている。また様々な形、大きさの"四角が"リズミカルに配置されている。

 キッチンとその両側はトイレと浴室。上はロフトスペースになっている。



 キッチンから見ると右から玄関、納戸、主寝室が並ぶ、その上部は抜けているのでロフトはない。 造り付けの棚はパソコン用スペースだ。

 主寝室。

 次にキッチンの裏側へ。

 裏側は子供室。現在子供は一人だが、将来子供が増えても分割できるように入り口は二つある。 



 パネル型の梁は所々開口しており圧迫感を軽減し、空間に繋がりを持たせている。 

 ロフトは梁で仕切られ4つある。

 計算された開口の位置が奥行きを十分に感じさせるようになっている。


 「郊外の開けた住宅地で敷地も十分にあることから、大らかな平屋を提案しました。幾つかに仕切られながらも一つ屋根の下で家族が互いの気配を感じられ、同じ空気を共有できるようなデザインにしました。」と千葉学さんと担当の住友恵理さん。 

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18 11月, 2012

佐々木龍一 + 奥村梨枝子によるハッセルブラッドのオフィス・ギャラリー

佐々木龍一 + 奥村梨枝子 / 佐々木設計事務所 / o three (Sasaki Architecture) によるハッセルブラッドのオフィス・スタジオ・ギャラリーが原宿に完成。オープニングに行ってきました。

 ハッセルブラッド (Hasselblad) はスウェーデンの老舗カメラメーカー。スタジオ・ギャラリーは世界初の展開だそうだ。

 オープンしたのは原宿DUETの1階。原宿駅から3分、原宿クエストの裏辺りだ。

 中へ入るとダークグレーのステンレスに細かいヘアラインが入ったインテリア。右がスタジオ・ギャラリースペース。

 奥がオフィススペース。

 右側がお馴染みの500C/M。左側が来年発売予定のLunar。

 カールツァイスレンズを少々強引に取り付けた感のあるプロトタイプ。トップは鏡面仕上げだ。

 グリップが木のモデル。トップはチタン。
お気付きの方もいらっしゃると思うが、SONYのEマウントレンズを取り付けており、中身はSONYのNEX-7だ。それにハッセルブラッドのクラフトマンシップを融合させたのがこのLunar。

 グリップがディンプル加工された本革モデル。このようにグリップ、トップ、前面の仕上げや色を自由に組み合わせて購入できるようにするそうだ。


インテリアに話を戻すと。

 ハッセルブラッドのフレームフォーマットは正方形。外のウィンドウから見ると正方形にフレーミングされたようなインテリアが見られる。

 中から。


 ギャラリーではMichael Kenna(マイケル・ケンナ)の作品が展示されている。

 オープニングに先立ち巫女による祝詞(のりと)の奏上や、玉串奉奠(たまぐしほうでん)などの神事を執り行った。

 厳かな神事が終わると賑やかなパーティーが始まった。

佐々木龍一さんと、奥村梨枝子さん。

【ハッセルブラッド。ジャパン】
場所:東京都渋谷区神宮前1-10-32 原宿DUET 1F

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