08 8月, 2009

アトリエ・天工人の「A-ring」

アトリエ・天工人のアルミハウス・プロジェクト「A-ring」のオープンハウスに行ってきました。場所は金沢市近郊の野々市です。
「A-ring」は山下保博さん率いるアトリエ・天工人肝いりのゼロエミッションを目指した究極のエコハウスで、国交省「省CO2推進モデル事業」として助成金対象に採択された注目の住宅です。プロジェクトには産・学・地域、多くのプロフェッショナルが携わっており、それらを全てまとめ形にしたのがアトリエ・天工人です。なにぶん前例のない住宅なので多くの困難を克服してのお披露目。




小松空港から「アルミハウス・プロジェクト」ご一行様バスに乗車し現地に到着。

到着するとテレビ取材クルーも。

アルミのシルキーな質感が美しい外観。庇が大きく出ている。

エントランスホール(左側)から入ると、この住宅の"心臓"であるアルミ・リングが早速迎えてくれる。

リビングに進むとアルミ・リングから優しく冷気が発せられ部屋は穏やかな涼しさ。エアコンの音がないのでとても静か。

バスルームも同じアルミ・リングで組まれている。こちらのリング内には給排水の配管が組み込まれてる。

冷暖、給排水、照明が組み込まれたリングはキッチンに。

アルミ・リングはアルミサッシメーカーと共同開発された押し出し材で、高さ・幅は自由に組み上げることが出来る。また住宅の構造自体もほとんどがアルミで組まれており、将来的なリサイクル性も考慮。

2階には1階から伸びるリングが床から突き抜けている。これで2階の冷暖房をまかなう。

1階部分の屋根は緑化され、空中庭園のように。さらに2階の屋根にはソーラーパネルを設置。

「A-ring」はプロジェクトメンバーでもある金沢工業大学M教授の自邸。
バスルームのガラスには「Aluminium House Project '05 -'08」。

外構は山下さん自らが説明して下さった。

家の周りをツル植物が囲み、フレームの上部からミストを発生するスプリンクラーが付いている。これも暑さを和らげる仕組みの一つ。

スプリンクラーなどに使う雨水タンク。

地熱も利用しているので地中に水を循環させるためのポンプも設置。

こちらは熱交換器。これで地中と屋内の熱交換を行う。

雨水、地下水、地熱、太陽、自然から得られるエネルギーを有効に利用。それらを効率的に使うためのコントローラーが一カ所にまとめてある。

テント内ではパネル展示などもあり、オープンハウスというよりエコ技術の発表会といったおもむき。CO2削減のためにこの住宅が一つの基準として引っ張っていくことになるのでは。



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