30 10月, 2009

DESIGNTIDE TOKYO 2009

DESIGNTIDE TOKYO 2009 プレスビューの様子をレポート。一部ですがデザイナーさんや作品を紹介します。

東京の様々な場所が会場になっていますが、ここは東京ミッドタウンのメイン会場です。

エントランスからふわふわに包まれます。

今年もメイン会場のデザインを担当されたSuppose Design Officeを主宰する建築家の谷尻誠さん。
「建築では用いられない素材を使いました。建築を作るときは高い精度を求められるぶん、会場デザインでは完成と未完成の間を行き来するような許容範囲の広さを楽しんでいます。」
ふわふわの会場は緩衝材にスプレーのりで綿を貼り付けて作ったそうです。

エマニュエル・ムホーさん(右)。アクリル素材を用いた色とりどりのプロダクトシリーズと「shibafu table」を発表。

印デザインの池内昭仁さんと「POOL」。

83デザインの矢野宏治さんと「KEAT」。

Nosignerさんと「HEX」。

Horst Beckerさんと「Ply」

DMY Berlin。ベルリンで活躍するデザイナーの作品を展示。

minnaの「Precious Cusion」はバラの花の形をした緩衝材。

ReViの「HUNGER TREE」。

Timothy Schreiberさんの「e-volved table」。

Pepastar & Peace SweaterのRyotaro Bordini Chikushiさん。

Askul Limited Store。ASKULの通販でしか買えなかったものがここでは直接買うことができます。

プレスビューが終わると、待ちきれないたくさんのお客さんが会場に吸い込まれていきます。

10/30〜11/3

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27 10月, 2009

もうひとつの美術館

栃木県那須郡那珂川町にある「もうひとつの美術館」へ行ってきました。もうひとつの美術館は、廃校になった元小口小学校校舎を改修して、障害者と社会を アートによってつないでいく場として2001年に開館しました。校舎は明治、大正時代に建てられた貴重な木造建築で、美しい里山の風景の中にひっそりと 建っています。


明治らしい細工のある玄関。当時の校舎建設に関わる人々の学校への愛着が感じられます。


校舎の中のあちらこちらにアートがあふれています。校舎の持つ独特の空気感と障害のある方達によるアート作品が互いの呼応しているように感じられ新鮮な印象を与えます。


雨漏りや床抜けの問題に対処しながら、木造建築の美しさを守り続けています。
木の外壁も然ることながら、木の天井や床も当時のままに手入れをされながら使われています。








床材や一つ一つの釘にも歴史が感じられます。


木製の換気口。


建具のレールは今では珍しい竹製です。


裏庭の倉庫へ続く渡り廊下。


古い木造建築を美術館として再利用することについては、湿度管理など設備面での課題があります。美術作品を傷めることなく、空間イメージを損なわずに展示することの難しさをあらためて考えさせられます。


学校の机やイス、棚などを再利用して作られたカフェスペース。 音楽ライブなどのイベントもこちらで開かれます。


カフェに併設されたショップ。障害者の人たちによるアート作品、食器、雑貨、アート本などを扱っています。


館長の梶原紀子さんに校庭を望む明るいカフェにてお話を伺いました。

建築をバックグラウンドにお持ちの梶原さん。栃木へ移り住まわれて、障害をもつ方達のアートをサポートする中で廃校となるこの校舎と出会いました。古い貴重な建物を保存したいとの思いと、障害を持つ方達と社会をアートでつなぎたいとの思いがこの地で実現されています。

当時は地域の人たちが財を持ちより土地を提供して地域の子供達のためにこの学校が作られたとのこと。その役割を終えた学校が今度は主に障害をもつ方達と社会をつなぐアート空間として活用されていることに特別な意味を感じます。

「もうひとつの美術館」という名称にも込められた、いわゆる美術作品のための美術館ではなく、主に障害をもつ方達の、既成の枠にとらわれない自由な精神から生まれる作品のすばらしさを伝えていきたいとお話くださいました。

ニキ・ド・サンファルは、精神を病み、美術表現によってその苦しみや痛みから解放されていきました。現在開催中の「ニキ・ド・サンファル展」は12月6日まで開催しています。


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24 10月, 2009

建築家と共に創る住まい


ジャパンアーキテクツの岩佐周明さんを含めた4名の建築家による展覧会が、世田谷のリネアラタータにて行われます。

打合せの記録、スケッチ、図面、模型などにより、建主との出会いから住まいが完成するまでの「家づくりの過程」を見ることができる展覧会。出展者による「住まいづくりの相談会(予約制)」も同時開催予定。

ご予約のお申込みは直接、岩佐さんまでよろしくお願いいたします。

tel:03-6904-5025
e-mail:iwasa@mse.biglobe.ne.jp

場所:リネアタラーラ  詳細
期間:2009.10.23(Fri) ~ 2009.10.31(Sat)
時間:10:00~17:00(期間中は無休)


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14 10月, 2009

「隈研吾展 Kengo Kuma Studies in Organic」

10月15日からギャラリー間で開催される「隈研吾展 Kengo Kuma Studies in Organic」のプレス内覧会に行ってきました。"Organic/有機的"な建築を目指す隈氏の設計現場をギャラリーに表現。多数のスタディーモデルを見ながら隈建築を探ることが出来ます。

隈さんの"Organic"に対する解釈は「形の柔らかさのようなもではなく、場所と建築がインタラクティブに関係する柔らかさ」

隈さんから今回の展示の趣旨と主な模型について説明がありました。

模型の一部を紹介します。
ファサードと屋根のスタディ(Cava Market Headquarters)

螺旋状に巻かれた管状空間のインテリアスタディのための断面模型(Munch Museum and Stenersen Museum Collections)

山のような建築のボリュームとランドスケープとの関係を検討する(ICC, International Criminal Court)

構造の一単位のスタディ(中国美術学院博物館)

建築と地形の関係を検討するための全体模型 最新版(中国美術学院博物館)

木組みと空間構成の関係を検討する(GC 50th Anniversary Memorial)

ハニカム構造と客席断面のスタディ(グラナダ パフォーミング アーツセンター)

部屋の重なりと内部空間の連結性のスタディ(浅草文化観光センター/2011年竣工予定)

ハニカムの大きさと重ね方のモックアップ(Tiffany 銀座)

2Fのバルコニーには「ウォーター・ブランチ」。ポリタンクで組み立てる仮設住宅。

「ウォーター・ブランチ」の室内。

ハニカムストラクチャーのスタディ。3Fには2013年竣工予定の「グラナダ パフォーミング アーツセンター」1/25モデル。スーパーカーのリアビューのようです。

モデルのステージ側から見た客席の様子。

ルーフのスタディ。同じく3Fには2011年フランスで竣工予定の「ブザンソン芸術文化センター」の1/25モデル。CGでは実感しきれない光の状態をスタディするモデル。

展覧会に合わせてTOTO出版から発刊された「Studies in Organic Kengo Kuma & Associates」。ブックデザインは中島英樹さん。

「隈研吾展 Study in Organic」はギャラリー間にて2009年10月15〜12月19日まで開催されます。


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数字で見る建築 Vol. 1

















上海環球金融中心(shanghai World Financial Center)を建設するのに動員された労働者の数。


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09 10月, 2009

前田紀貞による三軒茶屋の住宅「I remember you」


前田紀貞アトリエの「I remember you」をオープンハウス直前レポート。
10月11日のオープンハウス2日前と追い込みのとき。場所は三軒茶屋から5分ほど、世田谷通りから一本入った住宅密集地で南西側に高層マンションがあります。今回はこの悪条件でいかにプライバシーを確保しつつ採光を取るかというのがポイント。



四方を囲まれながらも外光を取り入れるためにはトップライトが有効だが、その光を最適に取り入れるために現場の年間を通した日照を数値化し建物の「形態」と「空間」をアルゴリズムにより決定していった新しい試みの建築。

1Fエントランスから主寝室(工事中)。アルゴリズムにより導かれた「形態」と「空間」を建築家のフィルターを掛け、現実的なかたちにする。1Fにはほとんど窓がないが、天井から計算された光が3カ所から差し込んでいるのが分かる。

お忙しい中作業の手を止めて説明をして下さった業者の・・・いえいえプロジェクトリーダーの白石さん(愛車はZ400FX)。左奥がエントランス。右奥が水回り。

中央のらせん階段を上がり2Fへ。四方を囲まれていながらこれだけの光が入ってくる。アルゴリズムにより導かれる形態には事前にルール(関数のようなもの)が加えられている。ルールは「建築家の作家性」となる要素で、この建築の随所に見られる、うねる帯のような柔らかい形態。これによりコンピューターの機械性と人間の感性が融合し、この場所・このプロジェクトだけの個性・光が創作される、とのこと。

うねる帯は3階建てに4層に重なり、帯のくびれから光が入り込むイメージ。写真の帯は2Fに見える2層目と3層目の境目。

明かり取りには目の細かいパンチングメタルを使用。よく見ると模様が見えるが、これは施主の「思い出の音声」をアルゴリズムにより形態化した模様をデザインに取り入れたもの。

左右の帯のうねりを表現しているのがパンチングメタル。

らせん階段からから3Fを見上げる。

3Fにはウサギ専用の部屋! 2Fからもガラスを越しにウサギを眺めることができる。

内壁は各階ごと異なる仕上げで様々な「白」を表現。1Fはアンティーク調の白、2階は半光沢の純白、3Fは珪藻土をコテ塗りした自然の白(写真ではまだ未塗装)。

3Fバルコニーから南を見る。2Fのバルコニーも同様にFRP防水。

3Fバルコニーから下を見る。


本当は完成した状態を11日に拝見したかったのですが、都合がつかず無理を言って今回特別に見せてくださいました。お忙しいところありがとうございました。

前田紀貞アトリエ 一級建築士事務所 オープンハウス
アルゴリズム建築「 I remember you」
10月11日(日)11:00〜17:00


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