19 12月, 2009

山縣洋さんの住宅「KR」邸

山縣洋建築設計事務所設計した住宅「KR」邸のオープンハウスに行ってきました。小田急線生田駅から坂や階段を登って数分の高台にあります。

冬晴れの青空に黒いガルバリウムを貼ったキャンティレバーの2階部分が目を引きます。

玄関アプローチ。2台分の駐車スペースから緩やかなスロープで上がっていきます。

玄関を入ると、天井まである本棚が突きあたりまで6m以上も続いています。

玄関ホールから左へ入るとLDK。家のセンターには一辺3.6mの中庭が配置されています。

キッチンに立つと中庭越しに1階のほとんどの場所を見渡すことができます。中庭まわりの開口の上部を1.8mと低めに設定することで中庭を中心とした水平方向のデザインを強調し、ロの字型プランに独特のスケール感を持たせたそうです。

東側には横長の窓。ダイニングテーブルの高さに座ると空が切り取られるように見えます。

奥さまの寝室は和室。

ご主人の寝室はフローリング。

中庭にはモミジが植えられており、少し前まで美しい葉を見せてくれていたそうです。

ご主人の書斎。こちらも一面が本棚になっており、大切な本を保存するために窓は小さく開閉せず機密性を高めています。

浴室からは坪庭を眺めることが出来ます。

中庭を囲むガラスの納まりと引き戸。

2階に上がると1階からさらに本棚が繋がっていて、膨大な本が収納できます。足下はすのこになっていて、トップライトの光を導き1階廊下を明るくしてくれます。

2階の寝室。この部屋がキャンティレバーでせり出した部分。

2階客間からはテラスが見えます。

テラス。隣家が迫っているのであまり大胆なことはできなさそうですが、ゆっくり本を読んだりするにはとても気持ちよさそうです。右に見えるのは浴室から見えた坪庭の開口部。

中庭を見下ろす。

山縣さんお気に入りの場所で、担当スタッフの安藤さんと。「今回施主からは"まずこの本を読んで欲しい"と渡部昇一の『知的生活の方法』という一冊を渡されました。すり切れるほど読み込まれ、たくさんの書き込みがされた本には、著者が経験的に習得した知的生活スタイルがつづられており、この中庭を持つロの字型も著者が推奨するプランでした。施主の強い思い寄せる本を読むことからスタートするというプロジェクトは初めての経験でした。」

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