19 7月, 2011

「家の外の都市の中の家」ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展帰国展 レポート

7月16日から東京オペラシティ・アートギャラリーにて始まった「家の外の都市(まち)の中の家」は、2010年ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展での日本館の帰国展。開催前日オープニング・プレス内覧会に行ってきました。


サブタイトルは「Tokyo Metabolizing」。絶え間なく代謝、生成変化を続ける生命体のような都市、東京。

展示室に入るとまずパリとニューヨークの航空写真。パリは19世紀半ば帝政の強大な権力下でコントロールされた都市空間。ニューヨークは20世紀初頭の巨大資本がその力を誇示するようにスカイスクレーパーが立ち並んだ都市風景が形作られた。

対面に映し出される代謝を続ける東京の様子。その中心部では都市間競争を受けた資本によって変様が継続。一方中心部周辺の住宅で埋め尽くされた地域は、中心部とは異なる原理によって活発に変化を続けている。

先に進むと大きなオレンジ色の塊が。アトリエ・ワンの「ハウス&アトリエ・ワン」。 1/2サイズの自邸兼自社アトリエ。




こびとが出てきて、今にも生活をはじめそうな空間。

小さなトンネルを抜けると次に西沢立衛の「森山邸」。大小のユニット空間が小気味よく配置された6戸の集合住宅の1/2模型。





西沢立衛さん。「ヴェネチアで展示したものより少し大きいので、路地に入り込んで実際に散策してみてください」

最後に圧倒的な北山恒の「祐天寺の連結住棟」。周囲の住宅地を正確に作り込んだ巨大な1/20模型。


都市(まち)のなかにうまれた新しい共同体の様子がよく分かる。

複雑な外観で構成され、なかなか一つの集合住宅には見えない作品。

北山恒さん。「巨大な模型を壁面に立てることで、引きでも寄りでも変化をもって見てもらえます。」

コリドールではあたらしい都市のかたちや、ありかたをパネルで紹介しています。

※塚本さん&貝島さん(アトリエ・ワン)は残念ながらタイミングが合わず撮影が叶いませんでした...

【家の外の都市(まち)の中の家】Tokyo Metabolizing
第12回ヴェネチア・ビエンナーレ建築展帰国展
会期:2011年7月16日〜10月2日
会場:東京オペラティ アートギャラリー


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