彦根明 / 彦根建築設計事務所 (Akira Hikone / A. H. Architects) による世田谷の住宅「TNG」のオープンハウスに行ってきました。
敷地面積114m2、建築面積45m2、延床面積91m2。木造2階建て。
リタイアを控える夫婦2人の為の住宅で、前には桜並木の遊歩道と緑豊かな野川が流れる。
傾斜地のため数段上がる玄関アプローチ。 西日に照らされた桜の影がファサードの柄のように見える。
写真では表現できていないが、玄関からは左右に上がることができ、右は階段室、反対の左はウォークインクローゼットにすぐ入れ寝室を挟んで繋がっている。
1階寝室。寝室の隣は書斎。
夫婦共用の書斎で、ご主人は趣味の鉄道模型を作るそうだ。
玄関左側のクローゼットと奥に水回り。
2階への階段は片側がスチールロッドで吊られた構造。上部はトップライト。
踏み板とロッドの接合部。踏み板の木口を凹字に切り欠き、ロッドを勘合させているが、凹みを塞いだ跡がほとんど分からない見事な仕事。
最上部の手摺は赤で差し色を。
階段を上がり坪庭を挟んで茶室。
左の引戸はどうやって建て付けたのか当日少し話題になった。
2階LDは20m2程。当然表の桜が満喫できるレイアウトだが、独り占めと言わんばかりの大開口ではなく額縁のように切り取られるサイズだ。
窓からはこのような眺め。
鉄道模型を並べるディスプレイ棚。その下からは奥まである長いスライド収納が現れる。
壁はチャフウォール仕上げ。ホタテの貝殻を粉砕した仕上げ材で、珪藻土のように吸湿や化学物質の吸着もするそうで、ざらつきの強い触感。
彦根明さん。「施主はこの桜を愛でることができ、老後をゆったりとクリーンに過ごせる生活を求められました。床の杉は国産を選ばれましたし、ソーラーパネルも設置し、ほぼその電力で賄えるようにしました。」
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