16 11月, 2013

「アーキニアリング・デザイン展 2013」レポート

11月15日より建築会館で始まる「アーキニアリング・デザイン展 2013」に行ってきました。

 Art、Architecture、Engineeringの関係をとらえ直してみる、というもので2008年より4回目。


 イベント広場では建築学科の学生による展示もある。

 今回の展示内容は、
1.新国立競技場をめぐって、2.復興のデザインをめぐって、3.最近の話題作めぐって。


 新国立競技場コンペによる最終審査11案を改めて一覧で見ることができる。


 〈代々木体育館〉1964年。丹下健三、坪井善勝による50年前の設計。構造と建築デザインの高い融合。


 スタディー模型。 


 〈ミュンヘンオリンピック競技場〉1972年。ギュンター・ベーニッシュ、フライ・オットー、フィリッツ・レオンハルト。


 ケーブル・ネット吊屋根が多用された。 


 〈北京オリンピックスタジアム〉2008年。ヘルツォーク&ド・ムーロン、中国建築設計研究院、Arup。
 複雑に見える意匠だが、実は24本の門型フレームが規則的に交差した構造だと分かる。左上、1/4にカットした模型をL字型の鏡の前に置くと全体が形になっている。


 〈東北スカイビレッジ〉2011年。迫慶一郎 (SAKO Architects)
 高さ20mの津波に負けない堅牢な人工地盤の上にまちを作る提案。


 〈竹の会所〉2011年。陶器浩一+永井拓生+高橋和志
 気仙沼において地域に自生する竹を使って、全国からボランティアで集まった学生たちがキャンプをしながら作り上げた集会所。

 〈東松島 こどものみんなの家〉2013年。伊東豊雄+大西麻貴、新谷眞人。
 仮設住宅団地の中にある、子供のためのみんなの家。3つの個性的な家で構成されている。


 〈金沢海みらい図書館〉2011年。堀場弘+工藤和美(Coelacanth K&H)、新谷眞人。
45m×45m、高さ12mのワンルーム型の図書館。壁面に開けられた6,000個もの開口に埋め込まれたファンネルから、大空間に一様の光をもたらす。


 〈みんなの森 ぎふメディアコスモス〉2014年。伊東豊雄。Arup Japan。 
岐阜市に計画中の図書館を中心とした複合施設。うねるように隆起する屋根の模型。


 隆起した部分11カ所にはこのようなグローブと呼ばれる装置が付く。光と風のグラデーションをを生みだし、省エネルギーも可能にする。 



 〈上海環球金融中心〉左、2008年。Kohn Pedersen Fox Associates+入江三宅設計事務所、LeslieE. Robertson Associates+構造計画研究所。
〈東京工業大学付属図書館〉右、2012年。安田幸一+佐藤総合計画、竹内徹。


 〈旧グランドプリンスホテル赤坂とその解体〉1982年。2013年解体。丹下健三、播繁、Demolition、大成建設。
テコレップシステムと呼ばれる解体工法で、傍目には解体工事をしている様子が分からずに、徐々に低くなりながら静かに姿を消していく様は印象的だった。


  〈s-house〉2013年。柄沢祐輔、アラン・バーデン(ストラクチャード・エンヴァイロンメント
床と庇、そして階段が複雑な空間を生みだす 'ネットワーク型' 住宅。
詳しくは>>コチラ


 〈群峰の森〉2013年(予定)。前田圭介(UID architect )、小西泰孝。
空を覆う雲をイメージした大阪府狭山市の住宅。


 〈アオーレ長岡〉2012年。隈研吾(Kengo Kuma & Associates)、江尻憲康。
長岡市役所を中心とした複合施設。積雪2.5mにもなる豪雪地域にガラス張りを屋根を可能にした技術を投入。


 〈ホキ美術館〉2010年。日建設計。
30mものキャンティレバーを鋼板壁を採用することで実現させた。壁には別素材による仕上げがないため絵画はマグネットで固定される。


 断面形状の工夫により意匠と構造を両立させたことが分かりやすく説明された模型。

アーキニアリング・デザイン展 2013
会期:2013年11月15日~11月22日
場所:日本建築学会・建築会館
詳細:www.aij.or.jp/jpn/symposium/2013/and2013.pdf



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