08 12月, 2010

西田司さんの住宅+オフィス「ビルヂング」

オンデザイン西田司+加藤秀基さんによる住宅兼オフィス「ビルヂング」の内覧会に行ってきました。場所は西武池袋線大泉学園駅から少し離れた、外環大泉ジャンクション近くの住宅地。

敷地は215m2ながら風致地区とのことで建築面積は77m2に抑えられています。RC造、地上3階建て、家族4人が住み施主が営む商社のオフィスがあります。

外観は大きな塊にせず、周囲の街並みを模したようなイメージで威圧感を与えないようにしたそうです。

南側。住宅地にありながら珍しくぐるりと四方から外観を伺うことが出来ます。来客が多いため建物はセットバックし5台分の駐車スペースを確保しています。

西側。下の左がオフィス用のエントランス、右が住宅のエントランス。ビルが3つ建っているような印象。

住宅用のエントランスはドアノブのない扉を開けて入ります。

入って左側からオフィスに繋がっています。エレベーターは老後を考慮したためと、3階にあるサロン&ゲストルームにお客さんを招く際に使うそうです。それにより客に2階の生活空間を通ってもらう必要がなくなります。

1階オフィス。左の奥には倉庫。

階段室の壁には朱に塗られた穴がいくつもあり、そこにお気に入りの美術品が陳列されるそうです。穴には照明も設置されています。

2階に上がると正面にガラス張りの小さな空間は左の主寝室から繋がる書斎。
左上のスポットライトに照らされる場所に彫刻作品が置かれるので、この後ガラスには半透明のシートが貼られ、ガラスの下にあるLED照明により作品の背後が淡く光る、ということになるそうです。

主寝室。

書斎は一段高くし、掘りごたつを設置、ここで読書をするそうです。一段上げた床下は収納に。

2階北側を見る。

2階LDK。床は大理石貼り。


3階から階段室を見る。東側には栗畑が広がるので視界は大きく開けています。

3階テラスギャラリーには彫刻家、戸津侃氏の作品。

3階寝室。

南東の角は収納に。

3階北側を見る。右はバスルーム。奥がサロン&ゲストルーム。

バスルームはダークに仕上げ、照明は雰囲気がでるよう微妙に調整が出来るようになっています。

サロン&ゲストルームに行くにはパティオを通ります。施主の希望で建物の中でありながら、より外部を感じるようにとのことで、オリーブの植わるガーデンの背後には滝もあります。

サロン&ゲストルーム。壁や天井は杉材、床は桜材。木材には一度ブラシで細かいキズを付けて塗装してありますので、はじめから年を重ねたような風合いになっています。

ワインセラーも置かれ友人やお客さんと音楽を聴きながら楽しむそうです。
「この建物は外観はあたかも縦に分割されている3棟のビルように見えますが、室内は平面的に繋がっている。大きな空間を持たず用途ごとに分けた小さな空間の集合体で、以前手掛けた「紅葉坂の家」の発展版と言えます。」とオンデザイン加藤さん。

設計時からの経緯をオンデザインのブログで見ることが出来ます。

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