26 4月, 2011

谷尻誠による「瀬谷の家」

横浜市に竣工した、谷尻誠/サポーズデザインオフィス (Makoto Tanijiri / Suppose Design Office)による「瀬谷の家」の内覧会に行ってきました。


敷地面積73m2、建築面積36m2、地下1階、地上2階建て。

前庭は駐車スペース。地盤の下層に使うぐり石をあえて表層に利用。引き戸のグレーチングは簾戸のように見えるが網戸になっている。

中に入るとまだ庭が続いていた。
大きな庭を壁や屋根で囲ってしまい、その中に寝室やリビングといった居住空間を挿入した感じ。

土間ではなく"中庭"。施主は花屋を経営されている。

キャンティレバーのステップを数段上がり、"室内" へ。

1階LDK。床は墨を混ぜたモルタルでの仕上げ。右に3枚、手前に1枚大きなガラス引き戸で"庭"と仕切ることができる。

外壁は外断熱が施されているので居室の仕切りは軽めで大丈夫だそうだ。
また天井を支えるのは階段上部から横に貫通する大きな梁で、耐力構造としても機能。

粗い仕上げの外壁内側は外のような雰囲気を演出。対照的に大きく細い木サッシュのガラス引き戸により繊細さが加味されている。

キッチンはコンクリートの作業台と、ラワン仕上げのキッチン収納。


地下へ。RCの基礎はグレーに塗装。 左側手前は子供室、奥は主寝室。


地下1階主寝室。

主寝室奥から。左はクローゼット。

2階へ。 大きなトップライトが2面見える。

2階は"テラス"と呼ぶ。

正面の窓と手前の天窓は開閉が可能。



しばらくこの住宅にいるうちに、だんだんと外壁が隣家の壁に感じてきた。ちなみに敷石の下は地面。

谷尻さん(右)と、担当の吉田さん(左)。「小さな敷地で大きな庭にするにはどうするかを考えました。そして部屋のような庭をつくるという、新しい庭と建築の関係が生まれました。余白をたくさん残し、"未完のように完成"させましたので、人と自然が時間を掛けて楽しみながら成長していってもらえればと思います。」と谷尻さん。



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