11 6月, 2011

「野井成正」の表現 会場レポート

大阪・中之島バンクスに、4月26日にオープンした中之島デザインミュージアム de sign de> にて開催中の「野井成正の表現」展へ行ってきました。
大阪を拠点に活動するインテリアデザイナー、野井成正さんのこれまでの仕事とインスタレーション作品を見ることができます。(Shigemasa Noi)




1階の展示室は木のインスタレーション空間。三重の製材所を活性化するプロジェクトに共感した野井さんが、間伐材を使用した空間づくりを発想。間伐材は様々な表情を持ち、時間の経過により割れ目も入りますが、それもデザインの一部として捉えられています。



ジョイントは野井さんデザインのオリジナル金物。釘やねじを一切使わないので、木を傷めず、組み立て、分解、梱包、移動が可能。組み立てる人や場所に応じた空間を作ることができます。今回は、野井さんとボランティアスタッフ20人で半日で組み立てました。



4本の柱と4本の梁を最小単位として組み立てられ、金物でしっかりと固定されているので、基礎がなくても安定した空間になっています。



2階は、1階の力強い空間とは対照的に、竹で構成される涼しげな空間。無数の竹が吊り下げられ、その中を歩くことで、音や空気の流れを体感することができます。



これまでの作品の写真、模型とともに、壁面には今回の展示のために制作されたドローイングが描かれています。



目の前を流れる堂島川と吊り下げられた無数の竹が共鳴し合っているような空間です。竹の密度も変化し、それとともに空間も異なる印象になっています。



1989年から手がけているお香の店、「lisn北山/京都」の展示とともに、野井さんのデザインによるお香立ての展示もあります。



丸いフォルムの木のお香は、野井さんと木工作家の有馬晋平さんとの共同制作によるもの。
お香の他、野井さんのデザインによる遊び心あふれる椅子の展示もあります。



「おかけ」



「ピノキオ」



「ペッタンコA」(左)
「午後2時の椅子」(右)



1階の展示室の反対側のフロアはカフェになっています。



建築デザインは、空間デザイナーの間宮吉彦氏によるもの。川に面して細長く、高さを抑えたシンプルな建築です。川を身近に感じながら、文化やアートを楽しめる気持ちのいい空間となっています。



ミュージアムの建物と隣接した建物には野井バーがあります。日中はただいまの期間、雑貨の展示がされていました。



野井バーは、木のインスタレーション空間と同様に、間伐材とジョイント金物で作られた空間です。展覧会の開催中には様々なデザイナーとのトークイベントなど関連したイベントが数多く開かれています。詳しくは下記ホームページをご覧ください。


「野井成正の表現 -外から内へ/内から外へ」
中之島デザインミュージアム de sign de >
7月3日(日)まで開催


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