04 2月, 2013

手塚建築研究所による「高床の家」

手塚建築研究所 (Takaharu Tezuka + Yui Tezuka / Tezuka Architects) による東京郊外の住宅「高床の家」のオープンハウスに行ってきました。

 敷地面積136m2、建築面積51m2、延床面積103m2。鉄骨造地上2階建て。大面積の正面ファサードには上下2面の大窓が目を引く。

南に向いた正面にはオーニングが備えられている。窓を開けオーニングを広げると、ちょうど雲が流れ青空が顔を出し始めた。

 地上から1,350mm持ち上げ高床にし、窓も裏側が表と同様に開口するので南北に風と光が通り抜ける。1階の天井高は2,300mm、2階は2,100mm。

 北側から。 北側斜線に合わせ敷地の1/3程が空けてある。

 玄関へはスチールの回り階段で上がる。

 特に "玄関" というスペースは設けていない。 正面の収納は靴入れ。

 1階LDKは10m×5mほどのワンルーム。 
スラブには長手方向に300×300のH鋼が2本走り、その間を鉄骨とブレースが繋いでいる。それを四隅に立つ350×150の角柱が支えているという構造だ。


 高床にして1階を持ち上げたことにより、通りからの外部視線が遮られるのが分かる。

 南北に開けるリビングダイニング。左の外部階段は右のエントランス側と同様の形状で対を成している。
床はパイン材。


 キッチンは業務用設備で揃えられている。

 コンロの上にレンジフードが無いので聞くと背後に。火元から離れているので強力な業務用ファンで空気を動かし強制排気するそうだ。床に見えるスリットはオンドル(温風式床下暖房)用の開口。


 2階へ。

 2階は寝室、納戸、水廻りと続く。

 廊下の奥から振り返る。

寝室は左の収納が可動式なので子供の成長に合わせ仕切り、部屋を分割できる。


 納戸。

 水廻りには1階の暖炉の煙突が貫通し、冬場寒い水廻りにはありがたい。

住宅密集地であるため大開口にすれば当然プライバシーも失われやすい。そこで高床にすることで1階は通りから、2階は近隣の2階からの視線が程よく遮られこの大開口を実現させた。その際床下、壁、窓の高さを慎重に検討しプロポーションを決めたそうだ。また高床にすることで敷地全体の風通しにも配慮した。

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