25 7月, 2013

arbolによる「西三国の家」

大阪を拠点に活躍する設計事務所、arbolによる西三国の家の内覧会に行ってきました。


平屋木造建て
敷地面積169.24㎡、建築面積91.70㎡、延床面積91.70㎡
70代のご夫婦の2人暮らし
敷地は、市民公園が計画されている予定地の北側に隣接してる。


マンションを購入するか平屋を購入するかを迷われていた訳ではないが、施主にとってそれぞれの利点を考えて設計された。


杉板張りの外壁
コートハウスの難点は風通し。目隠しと風通しを良くするために南と北側それぞれにスリットを設けている。



ガレージ、奥に玄関


玄関扉
玄関を入ると、まっすぐにのびる廊下。両側に庭が配置されているので、とても明るい。
通路やトイレなどは通常より広めに計画されており、バリアフリーにも対応。なんといっても、広い廊下は気持ちが良い。


奥へ進むと、庭に囲われた和室と縁側。


和室
引き出し式の棚は仏壇に


縁側から見た庭と縁側

縁側から見た和室とリビング
写真からわかるように、廊下は両側が庭に挟まれており、内と外の境界線が曖昧な感覚になります。


縁側から見た和室とリビング、ダイニング


右側に水回りのものが配置されている。
奥からキッチン、トイレ、バスルーム。
クーラーやヒーターも賢く収納されており、使うときにだけ姿を見せる。

キッチンはArietta


キッチンからリビングと庭が見えるようになっている。


中庭の奥には洗濯物を干すための空間がありました。ここは外壁と内壁の間の空間。外壁のスリットからは外気を取り入れることが出来るが、洗濯物は外から見えないように目隠しとしても機能していました。雨から洗濯物を守るようにポリカの屋根を設置し、奥様の背丈に合わせて物干し竿や窓の高さなども決められていました。


中庭から見たリビング、和室、廊下


中庭から廊下を見る
景観設計は、荻野寿也さん


リビングは掘りごたつに。中庭に囲まれてはいるが、直射日光が入るわけではないので、明るすぎない。また、程よい大きさの庭が落ち着かせてくれます。
秋には紅葉が一層美しくなり、一年中楽しめるお庭を設計されています。
「一点を見る庭ではなく、視野が広がるS字型の中庭を計画しました」と堤氏。


リビングから見た和室と中庭
外壁に内壁(ガラス)で囲われているので、窓やガラス引き戸を全開にしていても安心。窓には全てカーテンレールが設置されているので、夏の暑い日や冬には断熱としても効果があります。


障子で仕切ることが出来、ゲストも宿泊できます。


電気スイッチはJIMBO
配置にも配慮が見られます。


リビングから廊下、玄関を見る
両側には中庭。奥には靴箱。


寝室
右の窓の外側が洗濯物を干すスペースに。窓の位置はちょうど洗濯物が見えない高さに。

寝室からも緑が見られるように、ここにもお庭が配置されていた。下方の窓から優しい光が入り込んできます。

鳥瞰図 Drawing ©arbol
「奥様が緑が好きなので、住宅ゾーンと緑ゾーンをわけてレイアウトし、一点を見る庭ではなく、視野が広がるS字型の中庭を計画しました。」堤氏。
このパースからもわかるように、家を箱で囲い、S字型の中庭を配置することで全ての部屋から庭が望めるように設計されていました。


Drawing ©arbol

Drawing ©arbol

「シンプルでいて暖かみを感じるデザインを心がけています。装飾はせずになるべくフレキシブルに。ライフスタイルが変わっても気持ちよく住めるように工夫をしており、自然のものを出来るだけ使い、朽ち果てても良くなっていく、味が出て来ることを意識して素材選びをしています。」堤庸策氏(arbol 代表)

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