12 8月, 2013

山縣洋による横浜の住宅「AY」

山縣洋建築設計事務所 (Yo Yamagata Architectsによる横浜市都筑区の住宅「AY」のオープンハウスに行ってきました。

 敷地面積199m2、建築面積78m2、延床面積137m2。木造2階建て。

 正面は西向き。建て替えで3台分の駐車スペースを持つ二世帯住宅に。

 反対側は高さ約5mの擁壁。広い駐車場、二世帯などの要件を満たすためには擁壁ぎりぎりに追い込む必要があった。だが擁壁が老朽化している可能性があるので地盤を柱状改良し、かつ擁壁に加重が掛からないように1階床は敷地の内側1.5mほどからキャンティレバーで支持されている。

 駐車場の上はパティオになっており、FRPグレーチングを用いて明るくなってる。

 玄関を入ると左手前(写真では見えないが)納戸、水回り、両親の寝室、ダイニングと続く。2階は子世帯が主に使用する。 

 廊下を進んでの見返し。左上、先に触れたグレーチングによりハイサイドから光が入る。

 ダイニングは2階までの吹き抜け。両親のリビング的な役割も果たす。

 振り返ると敷地南東にテラスが設けてあり、全開にすることができる。


 両親の部屋から。廊下に面した引戸も全開に出来るので広々と。

 車椅子でも入れるトイレは引戸が一般的だが、ここではスペースの問題で開き戸に。しかし開口を大きくするためには同時に戸も大きくなり、さらに戸が開くスペースも必要になるがそれらを折れ戸にすることで解決。

 2階へ。4つの景色が見える。 

 階段を上がって見返すと手摺は書棚になっている。右に子供室と主寝室。左側に子供室とパティオ。

 廊下を進むと読書スペースが設けてある。右側、ずらした壁の隙間から光が入るのが効いている。

 廊下の突き当たりに洗面台。手元に小さな窓。頭上にトップライト、しかもブラインドが設置されている。

 廊下を戻りリビングを見る。左は吹き抜けでガラスが張ってある。

 リビング。床は1階と同じウォールナット材。

 吹き抜けは右に畳まれている折れ戸で閉じることもできる。

 2階の天井まで開いた大開口からあざみ野の街並みが一望できる。

 子供室。

 もう一つの子供室。

 山縣さんの住宅ではいつも「おっ」と思う細かい仕事があるので探してみるとこんな扉を発見。リビングと廊下を仕切る扉だ。

「テラス、パティオ、ガレージにより空間のボトルネック=くびれを作ることで、ひとつの空間を繋ぎながら分節する事が出来ます。また空間の奥行きが狭くなることにより、外部がより強く意識されるようになります。これら空間の効果を活かしながら設計しました。」と山縣洋さん

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