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開催概要:「畳にこだわらなくてもいい、いまどきのライフスタイルに合わせて、ちょうどよく和のエッセンスを取り入れる。それが『New Japan Standard』という考え方。画一的で自由なつくりが出来ないと諦めていた空間や、古いマンションでも、適切にリノベーションを施すことで、美しく心地良い空間を実現できます。目指すのは、都市に豊に住むということ。日本の住まいの新しいスタンダードを会場でご体感下さい。」
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会場には「New Japan Standardって例えばこういう設えですよね」という提案やヒントが随所に散りばめられている。岸さんは全体的な構成と、実作によるイメージ写真やスライド、模型などと共に自らがデザインした空間を形作る家具。そして木村さんがそれらに実際の生活シーンが見えるしつらえを、食器や茶道具、花(植物)などをつかって提案。
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〈Rock Garden Carpet〉 京都 竜安寺石庭の一部をトリミングしたカーペット。
奥には石と京都から持ち込まれた苔で市松模様を "しつらえ" た。
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石庭からトリミングされた箇所。
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このカーペットの砂紋、パイルを織り込んで作られたのかと思ったが、職人のによるハンドカットだった。毛足の長いカーペットをハサミや刃物で切り揃えて砂紋が造形されている。残念ながら日本にはこの仕事をできる職人はおらず、香港の職人に作ってもらった完全な一品ものだそうだ。
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新作の〈Dubble Happiness Table〉と〈可動式亭主席〉。奥には〈立礼卓〉。和室や茶室がなくても、新しい日本の空間を演出できる家具やしつらえ。
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〈Dubble Happiness Table〉 中国で縁起が良いとされる「囍」双喜紋=ダブルハピネスの一部をトリミングした丸テーブル。
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天板は木目の向きを変えて表現しているが、脚が分かりやすい。
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〈可動式亭主席〉(高嶋貴子と協働)
通常時は小さな机や花の飾り棚などに使用でき、展開すればお茶の亭主席や鍋の席となる。
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ギャラリー・間での岸さんの個展「京都に還る」展でも登場された、裏千家 茶道芳心会を主宰する木村宗慎(きむら・そうしん)さんが点前の所作を少し見せて下さった。
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〈立礼卓〉 立礼式(椅子座り)のお茶会ができるテーブル。普段は長方形のテーブルとして使用でき、点前の際にはテーブルの一部を移動させ亭主席ができる。
背景は岸さん設計による実在の空間。
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「京都に還る」展でも展示された森山茜による〈Textile Wall〉のブラックバージョン。
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こちらも「京都に還る」展で展示された、岸さんが設計による建築の模型で、手前から〈KIT House〉、〈KIT House〉 構造、〈京都大学北部グラウンド運動部部室棟〉
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〈苦楽園の家 Ⅰ〉、〈苦楽園の家 Ⅱ〉
今回の展示は、全体が実物を想像する模型のようなもの。その空間を包む建築模型も置いてさらに外側をイメージ出来るようにした。幅広く展示することで多くの方に来てもらえるよう考慮されている。
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食空間プロデューサー、木村ふみさん。「普段ハイアットホテルでメインに仕事をしていますが、西洋は分類・分析から論ずる『知の文化』ではとないかと思います。一方日本は心・感覚で論ずる『感の文化』ではないでしょうか。西洋は『情報』、日本は『情緒』と言い換えることが出来るかもしれません。ここでしつらえには西洋東洋色々なものを使っていますが、『情緒』を感じてもらえるのと思います。」
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岸和郎さん。「建築家は建物を作って、空間を作って、場合によっては家具も提案しますが、その先まではなかなか出来ない。そこで木村さんに声を掛け、新しい日本のしつらえをお願いしました。マンションなどで畳がなくてもテーブルと椅子で日本の伝統的な心地よさを実現できるという提案です。」
【New Japan Standard 展】
会期:2017年7月1日〜20日
会場:ASJ Tokyo Cell(東京都千代田区丸の内3-4-2 新日石ビル1F)
主催:アーキテクツ・スタジオ・ジャパン(ASJ)
詳細:https://concept.asj-net.com/new-japan-standard
セミナー:
7月8日(土)岸和郎「これからの都市の住まい」
7月15日(土)木村ふみ「響き合う記憶」 –しつらえについて考える–
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