
敷地面積618m2、建築面積277m2、延床面積459m2。RC造+一部S造、2階建て。
重厚な外壁に雲のような模様が見えるのは、還元タイルを張った後グラインダーで削って表情を出したものだ。
なお、門扉の幅は7mあるのでスケールを想像していただきたい。
重厚な外壁に雲のような模様が見えるのは、還元タイルを張った後グラインダーで削って表情を出したものだ。
なお、門扉の幅は7mあるのでスケールを想像していただきたい。

人の出入りは側面の玄関から。
植栽はSOLSOが担当。世田谷区の風致地区の「緑化地域制度」適用建築であるため植栽に細かな規定がある。この敷地規模では例えば中木(1m〜2.5m)7本を植えなければならない、など。
植栽はSOLSOが担当。世田谷区の風致地区の「緑化地域制度」適用建築であるため植栽に細かな規定がある。この敷地規模では例えば中木(1m〜2.5m)7本を植えなければならない、など。

塀の内側に一枚鉄扉が付き、開けるとポーチが現れる。

ポーチから玄関ホールへ連続するブリティッシュストーン張りの床。右にガレージ、正面にピロティが伸びる。

玄関ホールの見返し。右にシューズクローゼット。

ピロティーの突き当たりに半透明の壁が見える。

ガラスアート作家に作ってもらった雪花ガラスのオブジェだ。

玄関ホールから右に抜けてガレージへ。3台分のスペースと広場を挟んでもう3台駐車できる。
左の開口はホビールーム。
左の開口はホビールーム。

ガレージにはスーパーカーが何台か納まる。ホビールームからはそれらを愛でられるピクチャーウィンドウを設えた。

両翼のガレージには手動と電動のガラス引戸が付く。ヨーロッパのスーパーカーが映えるよう、床は全面ピンコロ石仕上げだ。

ピロティを挟んで中庭には植栽と水盤。その左にはプールへと連続する。

中庭には低木と舎利木。この舎利木は山火事に遭った森から運んできたそうだ。

玄関横の階段室から室内へ。ステップの隙間から水盤が覗き、夜にはライトに照らされる。

プール。長さ20m、幅2m、水深は1.2mある本格的なサイズ。

片側は全面開口で中庭に面する。ガラスは全てフィックスで出入りはできない。


2階へ。

階段室の大開口はルイス・バラガンを彷彿させる。中庭や渡り廊下のダイナミックな構成を眺められる。

階段を上がるとギャラリーが現れる。奥へ進むと主寝室や子供室に通じる。
天井はウォルナット、床はイペ。

ギャラリーからプライベートゾーンである寝室や水回りへ。

プライベートとパブリックを分ける、結界の役目でもある吹き抜けの中庭を渡り廊下が繋ぐ。

主寝室。全面開口だが、ギャラリーの壁が水平方向のプライバシーを守り、上下に異なる眺めを享受できる。
出入りの引戸の板は、躯体のコンクリート型枠の杉板と幅を合わせてある。右はウォークインクローゼット。
出入りの引戸の板は、躯体のコンクリート型枠の杉板と幅を合わせてある。右はウォークインクローゼット。

クローゼットはリンクスヒンジドア。壁をフラットにするためのこだわりで、いくつかのドアに採用している。

一度ギャラリーへ出て子供室へ。渡り廊下の先で二部屋に分かれる。

リビングダイニング。左に造り付けの薪ストーブ。右手から正面に回り込む壁は外壁と同じ、還元タイル・グラインダー仕上げ。その上にハイサイドライトを設け、大屋根が軽やかに乗っている。
タイルの仕上げは、陶器二三雄が手掛けた森鴎外記念館を参考にしたもので、石井さんはいつかやってみたいと思っていたそうだ。
タイルの仕上げは、陶器二三雄が手掛けた森鴎外記念館を参考にしたもので、石井さんはいつかやってみたいと思っていたそうだ。

ダイニングとリビングはレベルを変え、緩やかにゾーニングした。


美術館かと見紛うカット。

天板は美しいグリーンが特徴のイギリス産バーリントンストーン。

キッチンの裏へ廊下が伸び、パントリー、物干し、家事室、水回りが続く。

家事室を抜けるとサウナ、洗面、浴室へ。浴槽の周囲は十和田石で仕上げた。ここを抜けると主寝室へ通じる廊下に繋がるという、プライベートエリアは回遊性のある動線だ。

最後に広場を囲むバルコニーへ。リビング側は大きくせり出した庇を持つ。

向かい側はテラス状に広がる空中ガーデン。

オリーブや柑橘などの果樹やハーブを植えた。正面の部屋は開口を低く抑えた落ち着いた客間。

石井秀樹さん。「スーパーカー6台の駐車スペース、20mの屋内プールというのが基本要件でした。プールの位置はあまり選択肢がなかったのでそこに決めました。スーパーカーは生活の中心ではなく、時折存在が感じられるようにとのことだったので左右に振り分け、中心に広場を設けました。通常の個人住宅のスケールよりはるかに大きな住宅なので、間延びしないようオブジェ的な要素を散りばめながら、繊細なディテールを積み上げ密度をあげていきました。そしてプライベートエリアとパブリックエリアのゾーニングと回遊性など、ドラマチックな生活が演出できるよう動線も工夫しました。」
【尾山台の家】
設計:石井秀樹建築設計事務所
構造:大賀建築構造設計事務所
施工:アーキッシュギャラリー
植栽:SOLSO
設計:石井秀樹建築設計事務所
構造:大賀建築構造設計事務所
施工:アーキッシュギャラリー
植栽:SOLSO
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