横河健 + 佐藤淳 + 日大横河研究室による膜構造プロジェクト「¿-cube(アイ・キューブ)」展に行ってきました。
能村膜構造・技術振興財団の助成対象に選ばれて取り組んだプロジェクトで、硬くもなり、柔らかくもなる、新しい膜構造を目指した。
ちなみに「¿-cube」の "¿" は疑問符で終わる文章の最初に付く逆疑問符。
そこには実は何か法則があり、それを解き明かしたら建築にも応用できる新しい膜構造が生まれるのではと。
60mm角の木製キューブの角を小さなヒートンで結合しているのが基本だ。
右の立体を成しているのキューブは、4個や6個では容易に構造体になるが、10個の場合試行錯誤を繰り返しこのような形状でカチッと塊になった。
そしてよく見るとそれぞれの接点を結ぶと三角形のトラス構造であることが分かる。
約7,000個のキューブが支えなしで自立し屋根を支えている。
屋根の膜を掛ける際何度か破断したそうだ。無理な力が掛かっている箇所を検証しながら修正を加えていった。
中へ潜ってみると "建築物" としての様子を伺うことが出来る。
右、横河健さん。左は構造を担当した佐藤淳さん。
佐藤さんに60mmキューブ大きさはなぜ?と伺うと「時間内に1人当たりヒートンを取付・組み立てられるのは何個かを割り出すと全部で6,000個作れる。そして目標の構造物の大きさを構成するためには、ひとつ60mmの大きさが必要だった。」とのこと。実際には7,000個以上作った。
横河研究室の学生一同と。今朝の組み立てでも失敗したそうで、お披露目の際には無事成功し皆笑顔だった。プロジェクト自体は昨年の1月からスタートし、部材の制作・組み立てに一月近くを要した。
【¿-cube】展
会期:2013年4月14日~ 5月14日(10時〜20時頃)
場所:日本大学理工学部駿河台キャンパス5号館ピロティ
詳細:http://kyl-2013-maku.jimdo.com
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