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14 9月, 2010

河野有悟による「Sky Fortress - 三迫ボクシングジム」

河野有悟によるボクシングジムを中心にした集住体「Sky Fortress」の内覧会に行ってきました。場所は東武東上線、東武練馬駅から数分の線路沿い。


219m2の敷地に鉄骨造地下1階、地上4階建て。1階はエントランスと駐車場。2階はジム。3階は賃貸。4階はジムの会長兼オーナーの住居。地下はオーナーの息子さんの住居。

三迫ボクシングジムは輪島功一をはじめ、3人の世界チャンピオンを輩出した名門ジム。道路拡幅による建て替えとなった。

下2層がCFTラーメン構造。上2層が柱角の出ないブレース構造という異なる構造の組合せ。

ジムのエントランス。

3面がガラス、内部の1面が鏡のため、全周解放しているように見える。


右上の黒いフレームはサンドバッグが吊される。

450φのCFT柱(鋼管コンクリート構造)が12本、厚さ10mmの耐火皮膜がコーティングされている。


スキップフロアで半階上がったトレーニングスペースから見下ろす。

トレーニングスペース。こちらにもサンドバッグ用のフレーム。奥にパンチングボール。

通常サンドバッグは躯体に直接設置されるが、上階の住居スペースに振動が伝わらないように工業用のゴムブッシュでフレームを浮かすように取り付けてある。この仕組みはジムも施工側もノウハウがなかったため、方々調べようやく解決したという、目立たない部分ながら苦労した箇所だったそうだ。
またCFT柱も振動が伝わりにくするためでもある。


ジムを出て、住居スペースのエントランスへ。

地下の息子さんの住居。ドライエリアを設けてあるので、地下とはいえ十分な明るさを確保。

3階賃貸スペース。それぞれレイアウトが異なるワンルームが4部屋。

キッチン、水回り、収納、バルコニーといった要素をユニットにし、それらをリビングを中心に組み合わせるように各部屋が構成されている。


4階オーナーの住居。左側には1階まで直通のエレベーターが設置されている。

LD。オーナーは建て替え前と生活スタイルが変わらないようなレイアウトと、眺望を求めた。

そのためテラスは3箇所も。

リビングを中心に左奥が玄関。右奥が水回り。

水回り側から。

屋上から池袋方面の眺め。

「このプロジェクトは指名コンペで声を掛けていただきました。ジムと住宅という全く違う用途に適し、異なる構造形式を与えた、機能と構造のコンプレックスになったと思います。」と河野有悟さん。


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