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07 6月, 2012

安藤忠雄氏によるアサヒビール大山崎山荘美術館・新スペース『夢の箱』のオープニング


京都府は大山崎、天王山の中腹に位置する、木津・宇治・桂川の三川を望む「大山崎山荘」、安藤忠雄氏によるアサヒビール大山崎山荘美術館・新スペース『夢の箱』のオープニングへ行ってきました。


この度、アサヒビール大山崎山荘美術館では、『美の再発見_アサヒビール大山崎山荘美術館の名品より_』展の開催と共に、安藤忠雄氏による新スペースである『夢の箱』をお披露目。

元々存在していた蘭の温室に繋がる通路の先に配置された新スペース『夢の箱』
屋上は緑化され、周囲の環境と調和している。

アサヒビール大山崎山荘美術館の本館である『大山崎山荘』は、関西の実業家・加賀正太郎の邸宅として本人の設計により1912年に着工し建てられました。
1996年には英国風山荘である本館を修復し、建築家・安藤忠雄氏が増築された部分の『地中宝石箱』と呼ばれる円柱形のギャラリーを設計・監修を務め、大山崎山荘は『アサヒビール大山崎山荘美術館』として開館しました。

元蘭の温室に繋がる通路をそのまま使用し、新スペース『夢の箱』に繋がる

『大山崎山荘』着工後100年経た本年、『地中宝石箱』に加え、本館を挟んだ対角側にあたる睡蓮池のほとりにシンポジウムや企画を行う新たなスペースを増築。「まだ何もないが夢がある場所、夢がふくらむ場所」という想いを込めて安藤忠雄氏が『夢の箱』と命名したそうです。

『夢の箱』

今回の増築部分は『夢の箱』の他に貯蔵庫、事務室など。『地中宝石箱』と本館を挟むように配置された『夢の箱』は、山の手部分に辺り、『地中宝石箱』と同様に半ば地中にボリュームを埋め込んでいます。また、屋上緑化することで周囲の庭園と風景と一体化するように計画されました。

『夢の箱』の中から本館を覗けるように開口した窓

写真からも読み取れるように、建築全体が木々に隠れてよく見えません。これは、周囲の景観との調和が生まれるようにと半地下に埋め、円柱上部には植栽が施されているためです。

本館

本館と『地中の宝石箱』をつなぐ通路

本館と『地中宝石箱』とを結ぶ通路はコンクリート造り。四方と正面にガラスを使っているため、建物が邪魔することなく庭の木々の風景が見えるように計画されています。

本館と『地中の宝石箱』をつなぐ通路の外観

左:『地中の宝石箱』

『地中の宝石箱』

本館と『地中の宝石箱』をつなぐ通路の内観

庭から通路を見る
2階テラスより地中の宝石箱に通じる通路を見る

模型

『アサヒビール大山崎山荘美術館 「美の再発見」展』

会期 : 【前期】2012/6/6(水)~7/25(水) 【後期】8/1(水)~10/14(日)
会場 : アサヒビール大山崎山荘美術館
URL : http://www.asahibeer-oyamazaki.com

関連リンク:
美の再発見 / 安藤忠雄設計「夢の箱」完成記念セミナー


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