谷尻誠+吉田愛/サポーズデザインオフィスの「東京事務所お披露目会」に行ってきました。場所は渋谷区桜丘町、渋谷駅と代官山駅の間辺り。
当日は「カフェになっている」と聞いていたが、エントランスを入ると本当に店のようになっており、コーヒーのいい香りが漂っている。
普段はもちろんカフェではなく、事務所の給湯コーナーだ。ちょっとしたイベントでバーや受付にもなるようにした。
築40年ほどのマンションの一室で広さは約20坪。立地や家賃に加え、改装を自由にしていいということが決め手だった。
大家さんにはデザインをCGで作ってまでプレゼンしたという。
内壁を全て剥がし、躯体をむき出しにした。
解体はスタッフが行った。プロの業者が行えば4日で済むところ、業務の合間を縫っての作業ということから4ヶ月も掛かったそうだ。
(photo: Suppose Design Office)
天井を剥がすと現れた換気扇ダクトを通してあったという梁の大穴はそのまま!
解体しこの部屋の時間を遡ったような荒々しい古さと、シャープでありながら温かみのある新しいものとのコントラスト。
天井にはH鋼を格子状に渡した。上面に間接照明が付き、下面にはライティングレールが通してありスポットライトが付く。
茶色の壁は自社開発したという色付きメッキ板。亜鉛メッキした鉄板に車の塗装などに使うキャンディーカラーを塗った。
この事務所のデザインにあたって、これらの開発品を使おうというのがはじめからあったそうだ。
裏側はご覧のように亜鉛メッキのまま。
鉄板はリブが立てられて隣の板と接合できるが、直にリブ同士を接合せず、隙間に棚受けのアジャスターを挟み、いずれ棚が付けられるようにしてある。
奥の打合せスペース側は日が当たり明るい。
床は足場板の古材(広島のWOODPRO)。
テーブルのフレームや脚、書棚の鉄部には同色に着色してある。
この日カフェを開いてくれたのは自由が丘のIDEEに入っている〈自由が丘 ベイクショップ〉の浅本充さん(右)。来訪者に一杯ずつ、豆を挽いてからコーヒーを淹れてくれた。
さらに、ベイクショップで出しているサンドイッチやクロワッサン、クッキーなどをいくつものコンテナで用意した。
ビールは〈BLUE MOON〉が大量にスタンバイ。フレーバービールで、オレンジを添えて飲むのがおすすめだそうだ。
会が始まればご覧のような賑わいになった。とてもオープンなお披露目で、「SNSで見かけたので来てみました」と本当に一見さん的な方がちらほら。
お土産に用意された〈PAPABUBBLE〉で作ったSupposeキャンディー。
左から谷尻誠、吉田愛、濱谷明博、阿部隼の各氏。
「建築事務所には普段、仕事や設計のご依頼でもないと訪れることはないと思います。でも建築はこんなところで仕事しているのですよ、と誰にでも気軽に見ていただけるようにこの会を開きました。もちろんいつもカフェみたいにはなっていませんが、ふらっと立ち寄っていただけるような雰囲気の事務所にしました。」と谷尻誠さん。
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