というコンセプトのもと、N-treeの長崎剛志さんをはじめとする全国の庭師によるネットワーク、庭JAPANは独自の支援活動を行っています。その活動は庭師に限らず、庭を通した人とのつながりに共感した肩書き、職種を問わず集まった人達が一緒になり、形を変えながら長期的な活動に広がりつつあります。
3月の東日本大震災を受けて、庭師としての技能やネットワークを活かし、支援のために度々、被災地へ足を運び、石巻市を中心に泥出しや瓦礫の撤去、さらには庭の復旧作業を行っています。ここではその一部をご紹介します。
ボランティアの方達と一緒にヘドロを土嚢へ詰めて運び出す。被災地で特に必要とされている泥出しや瓦礫の撤去は、日頃から土を扱う庭師の能力を生かせる仕事でもあります。
田んぼから瓦礫を取り除く作業。重機が入れないため手作業で行う。
瓦礫を取り除くと表れるヘドロの厚い層。
粉塵が舞いヘドロの匂いが漂う中での作業。マスクをしながら、庭の復旧作業を行う。
車両はメンバーが持ち込み、瓦礫の撤去をする。
住宅前に乗り上げた車を撤去する作業。重機が不足する被災地では、持ち込んだ重機が大活躍した。
仙台市内の神社にて。倒れた灯篭の復旧。
瓦礫の中から木を救い出し移植する。
瓦礫を撤去した後に庭を復旧する作業。
復旧した庭の向こうには瓦礫の山が。何を優先して行うのか、長崎さんは悩まれたそうですが、きれいになった庭の風景を見ることで被災された方々を少しでも励ますことができれば、との思いから活動を続けています。
復旧した庭の前で庭JAPANのメンバー、住民の方と一緒に記念撮影。喜んでもらうこと、感謝してもらうことが、作業の力となり、その重なりが今日の活動につながっています。
現地では交代で常時5~15名程が活動を行い、活動報告、注意事項等の連絡を随時行い、現地のニーズの変化に柔軟に対応しながら長期的に活動をしてきました。震災から半年が経ち支援の形も少しずつ変化しています。
今後は木を植える、緑を増やす活動に移行していくとのこと。長崎さんと共に活動している庭JAPAN代表の古川さんは支援活動中に様々な仮設住宅を見て、木陰が少なく、人の拠り所となる場所がないことに気がつきました。木を植えることで、仮設住宅に木とふれあえる場所をつくり、仮設住宅を出るときにはその木を転居先へ移植し、被災地の緑化につなげていくことを目標としています。
復興のためには継続的な支援が必要であり、庭JAPANの支援活動も少しずつ形を変えながら、庭からのアプローチを続けていくことでしょう。今後の活動もレポート予定です。
詳しい活動内容については
東日本大震災復興支援プロジェクト 庭JAPAN blog まで。
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