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14 10月, 2013

LOT-EKがインテリアを手掛けた千駄ヶ谷の「BAND OF OUTSIDERS」旗艦店

ニューヨークに拠点を置く建築家ユニットLOT-EK(ローテック)がインテリアデザインを手掛けた、ファッションブランド「BAND OF OUTSIDERS(バンド オブ アウトサイダーズ)」世界初の旗艦店が10月12日東京・千駄ヶ谷にオープンした。ローカルアーキテクト:GEOGRAPH橋本幸樹氏

 ショップが入るのは3階建てビルの1階部分。フロアの中心で存在感を発揮していた太い円柱をどうするかというところからデザインをスタートさせた。

 いっそ円柱を主役にすべく、そこへ回転するリングと放射状にアームを取付け、アーミーナイフのようにしてずらしていくつか出してみたり、重ねて一束にしたり、柱を中心に多様な演出をすることを可能にするディスプレーをデザインした。




 アームにはマネキン、洋服のラック、ディスプレーケースのほか...

 フィッティングルームや、

キャッシュレジスターまで取り付けられている。


  「BAND OF OUTSIDERS」は、映画業界からファッション業界に転身した異色の経歴を持つデザイナーScott Sternberg(スコット・スタンバーグ)により、2004年LAに設立された。ブランド名もゴダールの映画『はなればなれに』の英題から付けられているだけあり、旗艦店のデザインにも映画の要素が散りばめられている。

 撮影機材などの箱からインスパイアされたというディスプレーシステムは、その名も"road case system"。

 天井には映画のセットで使うような照明。

 フィッティングルームの中は、壁とカーペットにイタリア映画のビーチのシーンをプリント。BOSEのスピーカーからは音楽が流れており、狭い空間を退屈しない仕掛けに。

 もう一つのフィッティングルームは、スターウォーズのタトゥイーン撮影場所の風景。

 またレジの一部はアイスケースなので、取り外してショップ横のスペースに持って行けば、アイスキャンディーやコーヒーと過ごす陽気なLAスタイルの完成だ。

 ショップは1階のみだが、LOT-EKはその上のショールームやオフィスまでも含め、建物全体としての存在感を発揮させるべく"着替えるファサード"を提案した。そのファサードにはブランドロゴや大海原を疾走するヨットがプリントされている(街路樹に隠れてしまっているのが残念!)

 ファサードのヨットの写真と、建物脇のスペースにある靴の植木鉢は、アーティストのFriedrich Kunathさんによるもの。

 LOT-EKのAda Tollaさん(左:アダ・トーラ)と、Giuseppe Lignanoさん(右:ジュゼッペ・リニャーノ)。
「本店舗を皮切りに今後もグローバルに展開していくBAND OF OUTSIDERSのショップデザインとして何が相応しいかを考えました。壁などは極力使わず応用が利くものにすること、そして映画を愛するデザイナースコット・スタンバーグの世界観、ブランドの持つLAらしさを細部にわたり感じ取れるような空間にしたいと思いました。日本での仕事は大好き。とても良いチームワークで出来ましたよ!」

【BAND OF OUTSIDERS】
東京都渋谷区千駄ヶ谷2-6-3 千駄ヶ谷RFビル 1F
www.bandofoutsiders.com


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