9月10日から始まる「SDレビュー2014 – 第33回 建築・環境・インテリアのドローイングと模型の入選展」に行ってきました。会場は代官山ヒルサイドテラスF棟。
SDレビューは、実現見込みのないイメージやアイデアではなく、実際に「建てる」という厳しい現実の中で設計者がひとつの明確なコンセプトを導き出す、思考の過程を、ドローイングと模型によって示そうというもの。
[The 33rd Exhibition of Winning Architectural Drawings and Models]
■Steel Wall gallery/平瀬有人+平瀬祐子+森部康司
佐賀県鹿島市の酒蔵で精米所として建てられた後、倉庫になっていた建物を鉄板で構造補強し、観光用に試飲やギャラリーへ改修。
■綾瀬の基板工場/浜田晶則+斎藤遼
神奈川県綾瀬市の基板工場の増床計画。汎用性が高く将来的に可変性を持たせた計画で、平日は工場の食堂やショールーム、休日には地域に開放される場として活用する。
■演劇を愛する学生のための芝居小屋 '早稲田小劇場どらま館’/茶谷明男+大石卓人+松浦勇一+藤晴香+伊藤周平
東京都新宿区、早稲田大学で総勢800名が在籍する演劇サークルが、週替わりで準備と講演を繰り返せるように計画された70席ほどの小さな芝居小屋。
■HC3 (Harare Child Care Center)/神谷勇机+石川翔一
ジンバブエ、ハラレの孤児のためのケアセンター。建設資金がなく、多くの個人から少額の寄付によって、住民自身が建設・メンテナンスも行えるようにするプログラム。
■生きる自然は地域を育む/陶器浩一+永井拓生+滋賀県立大学陶器・永井研究室
滋賀県湖南市の放置され荒廃が進む竹林を地域で手入れし活性化させながら、地域住民相互の共助文化を育むプログラム。
■公園墓地の管理棟/浦 俊弥+渡部良平
埼玉県所沢市の所沢聖地霊園管理棟の建て替え。出来るだけ平屋にし墓参者へのバリアフリーに対応し、公園墓地の風景と調和する地形のような建築。
■Wood palace/米花智紀+米花真弓
北海道小樽市の住宅。カーブする坂の上に建つ住宅に、そのまま坂を連続させたような螺旋の構成で、螺旋を回りながら敷地や小樽の風景を切り取ることができる。
■裏錦・空錦・小錦/宗本晋作+菊池達哉
京都府京都市の錦市場に並ぶ店舗裏側の未利用地を活用し、観光客の多様なニーズに応えられるよう次世代の錦市場を住民と共に提案する。
■小さな部屋がたくさんある家/久野浩志
北海道札幌市の住宅。4部屋ずつ4層に小さな部屋が積み重なり、それぞれ個性のある部屋はいつも全てが快適ではないが、いつもどこかに快適な部屋がある。
■「つくる」と「生まれる」の間/米澤隆
愛知県名古屋市の事務所兼住宅(米澤氏自邸)。築70年以上の町家のリノベーション。既存と新築が分からないような状態の中で、様々なふるまいが間との関係性から、新たな町家の形式を生みだす。
■CONSTANT APARTMENT (大正の小さな集合住宅)/山口陽登+白須寛規
大阪市大正区のワンルームマンション。従来のワンルームマンションの作り方「住戸間の壁の位置」を変数として扱い、「設備配管の位置」と「間取りのバリエーション」で新しい形式を試みる。
■雄勝桑浜小再生プロジェクト/西田司+岩崎修+勝邦義
宮城県石巻市の廃校になり放置されていた木造小学校が東日本大震災によって半壊(半開)したが、出来るだけ既存状態を残しながら地元の産業を生かした自然体験学校として寄付金によって再生させる。
■村の賃貸住宅 'Philippines Bohole island 復興住宅計画’/赤池一仁+石井義章+齊藤彰吾+弘中敏之+LAPULAPU
2013年、フィリピンのボホール島をM7.2の地震が襲いTungod村は絶望的な状態となった。現地での対話、設計過程・復興デザインのプロセスを村人に認識・共有しながら、村人が作る復興賃貸住宅。
■柏の平屋 ねじれ屋根のせ/千田藍+千田友己
千葉県柏市の住宅の建て替え。築後30年、家族構成が変わりこれから老後30年を見据えて、エネルギーや温熱環境のマネージメント、さらに土地の分筆までも考慮した。
■自作 自演 自力建設 『54帖の中庭』/髙原次郎兵衛正伸+ヒマコ
岡山県玉野市の住宅(髙原氏自邸)。家を建てるプロセスにお金と消費という要素を外し、流通に乗らなくなった資材を貰い集め、自力で自作自演的に建設を進めている。
【SDレビュー2013 – 第32回 建築・環境・インテリアのドローイングと模型の入選展】
東京展
会期:9月10日〜9月21日
会場:代官山ヒルサイドテラスF棟、ヒルサイドフォーラム
京都展
会期:9月27日〜10月13日
会場:京都工芸繊維大学 美術工芸資料館
詳細:www.kajima-publishing.co.jp/sd2014/index.html
東京展
会期:9月10日〜9月21日
会場:代官山ヒルサイドテラスF棟、ヒルサイドフォーラム
京都展
会期:9月27日〜10月13日
会場:京都工芸繊維大学 美術工芸資料館
詳細:www.kajima-publishing.co.jp/sd2014/index.html
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