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28 12月, 2011

アトリエ天工人の「富・浮・風 ふ・ふ・ふ」旧称「目黒O・I邸」

山下保博/アトリエ天工人 (Yasuhiro Yamashita/Atelier Tekuto) による東京目黒区の住宅「富・浮・風 ふ・ふ・ふ」のオープンハウスに行ってきました。


敷地面積132m2、建築面積61m2、延床面積151m2、地下1階、地上2階。RC+木造。

敷地には約4mの高低差があります。ガレージ脇の階段を登ってエントランスアプローチ。

アプローチを振り返る。植わっているのはシマトネリコ。

エントランス。

エントランスを入ると正面にはマユミが坪庭の雰囲気に植わっている。そして右側が水回り、左は階段室を介して1階と2階への各部屋へ。

洗面台の下はウクレレにも使われるハワイアンコア材。

水回りは裏庭に面して大開口で計画され、隣家からの視線はオーニングで遮ることができる。


左がエントランス。建物は敷地の手前と奥で大きく二つのボリュームがあり、それらを階段室で繋ぐようなレイアウト。フロアは4層あり敷地の傾斜を利用しスキップに。

1階オーディオルーム。窓の外側はアプローチ。

左は突き出し窓。開閉はつっかい棒で行い、手前の溝に棒を収納。この窓の下は、地下にあるご主人の趣味室になっており、音楽を導く仕掛になっている。

オーディオルームの隣は予備室。

地下の趣味室はガラス戸でガレージを仕切ってあり、愛車ポルシェ911を愛でることが可能。

階段室へ戻り2階へ。

2階リビング。二面の大開口の正面には遠く富士山が見える。構造的には、間接照明の上にトラスの梁が入っており、左に見える鉄柱と繋がり、右にある40cm程の壁で梁を引っ張り上げることで床や屋根を支持。
ちなみに床に置かれているのは担当渡邊さんデザインの犬小屋で、床の端材で大工さんに作ってもらったそうだ。


床はウォールナット材、キッチンはウォールナット材の色違い、壁・引き戸はイタヤカエデ。右のオーディオラックは黒檀。

リビングの西側はマニルカラ材 (アマゾンジャラー) を敷いたテラス。

キッチン。右手前は作り付けのダイニングテーブルで、跳ね上げ式の天板が黒い壁に埋め込まれている。


階段の手摺やドアノブは革巻き。心得のある天工人のスタッフが巻いたそうです。当然ですが金属を触るのとは感触も温度も全く違い心地良く感じた。

2階寝室。扉は施主が選んだマホガニーをブックマッチ仕上げ。

山下保博さん。「天工人の作品は新しい技術や素材に挑戦したものが多いと思われるかも知れませんが。この住宅は仕上げにこだわった "しつらえシリーズ" と呼んでいて、快適で豊な生活を送ってもらえるように細部にわたって設 (しつら) えてあります。」



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26 12月, 2011

ジャパンアーキテクツ・プロジェクトレビュー第一弾
「復興のデザイン」

世界各国の魅力的なプロジェクトを紹介していますワールドアーキテクツのレビューですが、このたび、日本からも定期的にレビューを配信することとなりました。
http://www.japan-architects.com/ja/projects/reviews

その第一弾は、岩手県陸前高田市に建設された木造仮設住宅です。今年3月に発生した東日本大震災による大津波によって壊滅的な被害を受けた陸前高田市。

建築家の原田勝之氏菅原大輔氏は、陸前高田市に建設された仮設住宅地で住田住宅産業と協力する形でインフラと配置計画を行いました。両氏が、非常時の建築家の役割として取り組んだ「復興のデザイン」をレポートします。









震災を通して、「建築家の役割」とは、美しい関係を構築すること。つまり、総合的な環境を読み取り、デザインのスタイルだけでなくその対象も変化させ、具現化していくこと、と考える菅原さん。本プロジェクトでは、建築をデザインすることではなく、人、建物、土地など様々な関係をデザインすることで美しい環境の創出を試みています。

また、震災復興が叫ばれる中、土地の持つ固有性や場所姓までもが失われかけようとしていることに危機感を抱く原田さん。今後の町づくりも視野に入れた復興のあり方を問う、両氏のインタビューは、レビューにてご覧ください。


ジャパンアーキテクツのプロジェクトレビューは月に一度配信されます。随時更新されるワールドアーキテクツのレビューとあわせてご覧いただければ幸いです。

ジャパンアーキテクツ プロジェクトレビュー
http://www.japan-architects.com/ja/projects/reviews



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20 12月, 2011

アルファヴィル展「primary structures」レポート

東京のプリズミックギャラリーで開催のアルファヴィル (ALPHAVILLE) による個展「primary structures」オープニングに行ってきました。

京都の設計事務所アルファヴィルさん。独特の住宅設計をされますが、どのような展示空間でしょうか。


会場には三角形が複雑に組合さり、龍のようにうねるオブジェが。



しかしよく見ると、ちょこんと建築の模型や図面が展示されています。

そうです、三角形で出来た龍はオブジェではなく "展示台" なのです。

展示台の展開図。切ったり折ったりしながら組み上げていくと微妙なズレが生じてくるので...

そのズレを良しとして完成するとこのようにうねった形が生まれたそうです。

中央の展示台は "音の筒" 。スピーカーが仕込まれており音が伝わってきます。

窓際のは "光の筒" 。切り欠いた図面から光が覗いています。

途中、竹口さんにより近作の解説を聞くことができました。



「京都から東京に展示物を運ぶにはどうしようか?と考え、この組み立て式をデザインしました。三次元性の多用を表現したストラクチャーを楽しんでいただけたらと思います。このストラクチャー (展示台) ですか?カバンに入れて持ってきました。」と竹口健太郎さん、山本麻子さん。

【アルファヴィル展「primary structures」】
会期:2011. 12. 16 〜 2012. 2. 16
会場:プリズミックギャラリー

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16 12月, 2011

谷尻誠の「You Make The Rule 再描写を試みる家展」レポート

リビングデザインセンターOZONEにて開催される、谷尻誠さん (Makoto Tanijiri/Suppose Design Office) による「You Make The Rule 再描写を試みる家展」のオープニングに行ってきました。


トレンド発信会社「ペクレール・パリ」の情報をもとに谷尻さんと共に "新しい住宅の価値" を考えるという試み。

展示物は巨大な発泡スチロールの塊。

まずは、ぐるりと外側を回ってみて...


上から俯瞰して見て...

そして中に入ってみます。


今回のレポートは特にコメントを書かないようにしてみます。









メッセージはどこかの部屋のどこかで書くことができます。

谷尻誠さん。「家の中や、モノに名前が付いているためにその名前に縛られている気がします。それが何なのかを決めるのは人の行いが決めるのでは、と。そんな投げかけを見ていただく方にしてみます。この展示のテーマは "You Make The Rule" ですから、私の解釈はこのようにしてみました。説明は特になくても良いと思います、みなさんはどうお感じになるでしょうか?」

ということで、実際にご覧になってみてください。

【You Make The Rule 再描写を試みる家展】
会期:2011年12月15日〜2012年1月31日
場所:リビングデザインセンターOZONE 3F(OZONEプラザ)


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