西久保毅人/ニコ設計室 (Taketo Nishikubo / Niko Design Studio) による東京・調布市の住宅「小川さんの家」のオープンハウスに行ってきました。
敷地面積301m2、建築面積149m2、延床面積175m2。木造2階建て。
北側(右)に母屋、南側にガレージ + 客間。その間を渡り廊下で繋いである。
(1枚の写真に収まらないので簡易に合成しました。不自然な箇所がありますが建物の構成を見て頂くための参考画像です)
ガレージ奥に客間。壁は焦げ茶のポーターズペイントで施主も一緒に塗った。床はサイザル麻敷。低めの開口からはまだ未完成だが、芝を敷き詰めた小山や庭石が美しく見える予定。
ガレージから母屋を見る。渡り廊下の下はピロティが右奥まで連続する。左にはハンモックが吊されている。
庭に出るとモミジが植わり、ステップを備えた日当たりのいい縁側が現れた。表のキンモクセイとこのモミジは元から植わっていたので、この2本を活かしながら設計が進められた。
母屋側のピロティには杉板張りの多面体が。周囲に設えた腰掛けはコンクリートで、座面が研ぎ出し仕上げされている。
玄関を入るとピロティからコンクリート平板が連続し土間の雰囲気を作っている。右には外部から多面体が入り込んでいる。そして突き当たりに薪ストーブ。
土間を奥から見返す。多面体は六角形で中には納戸とトイレが収まっていた。
イメージとしては床に敷かれるコンクリート平板は外部を表現し、六角形の納戸は外にある納屋、その上に屋根を被せ、内とも外ともつかないような雰囲気にしてある。
あがると大きな円い壁。スリットから中にキッチンが覗く。
LDK。2階までの吹き抜け空間に大きな円筒が勘合していた。上は子ども室になっている。
天井まで大開口のリビングに対して、ダイニングキッチンは開口を減らしダークな色調で光を抑えてある。
食事の時はワインを飲みながらしっとりとできる空間を施主が望んだ。庭に見えるモミジは夜になるとライトアップされ “夜景” も楽しむことができるという。
リビングを出て縁側からの眺め。グレーの箱が客間。
奥に見える階段から2階へ。
2階にはストーブの煙突が覗く。右に浴室と洗面、奥には主寝室。
ストーブを居室に置かなかったのは、こうすることで(特に冬場)居室以外の場所も居場所になれるようにとのことだ。
洗面の鏡を開けると浴槽が現れた。通気を目一杯できるようにだ。
主寝室は外観から見えた横スリットの窓。
子ども室。壁面の構造を小物置きに利用。
浴室からルーフバルコニーを見る。
浴室も半屋外。通路としても存在するような不思議な雰囲気。
右を見ると縁側や多くのステップが見える。
「初めは夫婦二人で静かな住まいをイメージしていましたが、途中子供もでき、なぜか段々 “こんな感じの” 、友人が沢山来て、沢山の居場所があるような家になっていきました。」「勝手な夢ですが、いつかここで誰かが結婚式をしてくれたらいいなと思っています。」と施主の小川さん。
屋根の上には、屋根と面一に埋め込まれたソーラーパネル。
「とてもアウトドア志向のお施主さんで、お話を伺っていくと外向きのお話ばかりされてました。極端な話、屋根なくてもいいかな?とも考えましたがそうもいかず、結果沢山の余白があり、どこからでも外に繋がって、どこにでも居られるような住まいに計画しました。」と西久保さん。
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