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明治らしい細工のある玄関。当時の校舎建設に関わる人々の学校への愛着が感じられます。
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校舎の中のあちらこちらにアートがあふれています。校舎の持つ独特の空気感と障害のある方達によるアート作品が互いの呼応しているように感じられ新鮮な印象を与えます。
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雨漏りや床抜けの問題に対処しながら、木造建築の美しさを守り続けています。
木の外壁も然ることながら、木の天井や床も当時のままに手入れをされながら使われています。
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床材や一つ一つの釘にも歴史が感じられます。
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木製の換気口。
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建具のレールは今では珍しい竹製です。
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裏庭の倉庫へ続く渡り廊下。
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古い木造建築を美術館として再利用することについては、湿度管理など設備面での課題があります。美術作品を傷めることなく、空間イメージを損なわずに展示することの難しさをあらためて考えさせられます。
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学校の机やイス、棚などを再利用して作られたカフェスペース。 音楽ライブなどのイベントもこちらで開かれます。
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カフェに併設されたショップ。障害者の人たちによるアート作品、食器、雑貨、アート本などを扱っています。
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館長の梶原紀子さんに校庭を望む明るいカフェにてお話を伺いました。
建築をバックグラウンドにお持ちの梶原さん。栃木へ移り住まわれて、障害をもつ方達のアートをサポートする中で廃校となるこの校舎と出会いました。古い貴重な建物を保存したいとの思いと、障害を持つ方達と社会をアートでつなぎたいとの思いがこの地で実現されています。
当時は地域の人たちが財を持ちより土地を提供して地域の子供達のためにこの学校が作られたとのこと。その役割を終えた学校が今度は主に障害をもつ方達と社会をつなぐアート空間として活用されていることに特別な意味を感じます。
「もうひとつの美術館」という名称にも込められた、いわゆる美術作品のための美術館ではなく、主に障害をもつ方達の、既成の枠にとらわれない自由な精神から生まれる作品のすばらしさを伝えていきたいとお話くださいました。
ニキ・ド・サンファルは、精神を病み、美術表現によってその苦しみや痛みから解放されていきました。現在開催中の「ニキ・ド・サンファル展」は12月6日まで開催しています。
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