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20 4月, 2012

『建築家 伊東豊雄展「Cave of Books(本の洞窟)」』

京都造形芸術大学 人間館1階エントランスラウンジにて開催されている『建築家 伊東豊雄展「Cave of Books(本の洞窟)」』へ行ってきました。


伊東豊雄氏が提唱する、複雑で豊かな秩序を内包する「エマージング・グリッド[生成するグリッド]」は、従来のモダニズム建築の規則的で無機質な空間から複雑で有機的な空間へと建築を自然のシステムに近づけることで建築と人間との関係に無限の可能性を与えようとするものです。


この洞窟のような形をした本棚は、伊東氏がエマージング•グリッドを概念に設計を手がけた 2013年台湾・台中市に竣工予定の「台中メトロポリタン・オペラハウス」の構造に着想して作られました。



幾何学を短冊状にカットして現れた断面形状を、水平・垂直のMDFボードで切り出し、格子状に組み合わせています。



昨今、直近な目標を達成するための近道として本が開かれる機会が多い中、いつ効くかもわからない遅効の情報をカラダに刻み、未来の知の空間を想起させる場になることが意図されています。

今回の展示は、学生の発想力を高め「知」を得るスペースとして企画され、ブックディレクターの幅允孝氏が『育つ本棚』と称して、皆がそれぞれ哲学書から経済書まで幅広い分野で本を持ち寄り、少しずつ本棚を完成させていくことを提案。


本の洞窟の中は有機的な構造からか、外見より軽快で明るく心地よい空間になっていました。
本を読む学生の姿がちらほら見え、書棚が本で埋もれる日が来るのが待ち遠しいです。


『建築家 伊東豊雄展「Cave of Books(本の洞窟)」』

会期 : 2012年4月10日(火)~8月30日(木)(8月16日は休館)
時間 : 9:00~17:00 会場 : 京都造形芸術大学エントランスラウンジ
入場料 : 無料
問合せ : 京都造形芸術大学 企画広報室(Tel: 075-791-9122)


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