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18 4月, 2017

サポーズデザインオフィスの新東京事務所+飲食店「社食堂」

谷尻誠 + 吉田愛/サポーズデザインオフィスの新東京事務所「社食堂」のオープニングレセプションに行ってきました。「社食堂」とはスペース名で、社員食堂であり、一般の客が利用できるレストラン&カフェでもある。さらにサポーズの新規事業「絶景不動産」、写真家 若木信吾の事務所兼ギャラリー「YoungtreePress」も同居する。
場所は渋谷区大山町。小田急 代々木上原駅から徒歩7分ほど。


築29年の集合住宅の地下テナント部分に入居。床面積は211m2。


エントランスから半地下に降りる階段。正面に若木信吾の作品と、壁一面に設えた書棚が迎える。


書棚には幅允孝がセレクトした建築関連の書籍や、サポーズで開発したスチールプロダクト「KT」が並ぶ。書籍は好きなものを選んで席に持って行っていくことができる。


H鋼をグリッド状に渡した照明は桜丘の旧オフィスから踏襲したデザイン。上面に間接光と、ポイントで下向きのスポットライトが備わる。
半地下とはいえ、で2面接道でドライエリアを持つ大きな開口の建物なので外光が十分に入り明るい店内。


フロアの中心にある柱を囲うように、黒皮ままの天板でできたアイランド型のキッチンを配した。谷尻さんの知人の料理人が料理長を引き受け、ほか公募でスタッフを揃えた。


オープニングを待つ料理は野菜中心のヘルシーなもの。開発中の料理を試しにゲストに食してもらう。


4月10日にオープンを迎え、決定したメニューがこちら。「日替わり定食」¥1,100、「セットドリンク」がプラス¥300。そのほかカレーや親子丼、海鮮丼が¥950~¥1,000。コーヒー、お茶、ソフトドリンクやアルコール類の提供もある。


「多忙なスタッフがコンビニ弁当やインスタント食品ばかりで、体調を崩さないように体にいいものを食べてもらいたい。」という思いがきっかけだという谷尻さん。
そして以前の富ヶ谷の事務所でも提唱していた「仕事以外でも気軽に事務所に来てもらいたい。建築の仕事ってこんな感じでしている、というのを誰もが見ることができる。」というテーマをより推進したかたちで実現させた。


食堂のテーブルは様々なサイズがあり、事務所のミーティングスペースとしても活用していく。奥が事務所エリア。


事務所エリアは一応引戸で仕切ることが出来る。


20人ほどキャパシティ。桜丘の旧事務所では常駐2人でスタートし、広島から出向してくるスタッフ4~5人作業ができ、ミーティングと模型製作スペースがあればいい、といった70m2ほどの空間だったが、わずか2年半でオーバーキャパを迎えてしまうほど仕事が増えたということだ。


奥から。


デスクのアップ。基本的に食堂のテーブルも同様の作りで、黒皮ままの鉄板で製作されている。


ホテルのバスルームかと見紛う仕上げのスタッフ用シャワー室。隣には広島からのスタッフが寝泊まりできるスペースも用意した。




食堂の一角にはサポーズで扱うプロダクトやコーヒーも。


そして新規事業「絶景不動産」で扱う一棟貸しのゲストハウス。鎌倉にある民家をリノベしたもので秋に営業を開始する予定。10人位のグループでも泊まれるそうだ。
「絶景不動産」は、素晴らしい景色を持ちながらも建築には向かないと思われている土地や、建築と合わせて初めて価値が顕在化する土地などを「設計」という視点からポテンシャルを引き出し、新しい価値の創出を目指す。


右から谷尻誠さん、吉田愛さん、絶景不動産プロジェクトマネージャー高木正浩さん。
「通常では混ざり合わないはずのものが同居していて、食事をすれば食堂、お茶をのみながら打合せをすればカフェのような会議室、写真を目的とすればギャラリー、買い物すれば物販店と、空間は目的によって変わっていきます。新しい働き方と、設計事務所という活動を社会に伝えて行くために、この場所をつくりました。少しづつ建築の魅力を、様々なカルチャーを通して伝えて参りますので、ぜひ皆さん遊びに来て下さい。」

【社食堂・絶景不動産】
所在地:東京都渋谷区大山町18-23-B1F
Facebook:www.facebook.com/shashokudo/
Instagram:@shashokudo

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05 1月, 2016

2015年最も注目された記事ベスト25

2015年、japan-architectsブログでアクセスの多かった記事ベスト25
The 25 most popular articles in 2015, Japan-architects Blog




1. 槇文彦グループより新国立競技場プロジェクトへの提言




4. 木下昌大による集合住宅「AKASAKA BRICK RESIDENCE」














12. 西田司/オンデザインによる鎌倉の「丘の上の住宅」





16. 若手建築家5名による倉庫リノベーションの提案「MAKE ALTERNATIVE TOWN」










25. 「動きのカガク展」レポート/21_21 DESIGN SIGHT



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15 12月, 2015

廣部剛司による目黒区の住宅「Gray ravine」

廣部剛司 (Takeshi Hirobe Architectsが手掛けた目黒区上目黒の住宅「Gray ravine(グレー・ラヴィーン)」の内覧会に行って来ました。

敷地面積79m2、建築面積47m2、延床面積87m2。木造2階建て。
外観は主張せず、周辺環境に馴染むようなグレー。

エントランスの扉を開けると、左に緩やかにカーブする壁面、そして奥の坪庭に連続する階段室が現れた。この階段室は、採光は勿論のこと、空間的な広がりや動線、空気の流れ、家族の繋がりなど様々な要件を、厳しい敷地条件の中で試行錯誤の末導かれたもの。


カーブした壁は、必要な寸法を調停するためでもあり、また外光をバウンドさせながら淡いグレーの壁に柔らかな陰影をつくり出す装置でもある。
この住宅では外壁、内壁、坪庭の壁、階段室などほぼグレーにしており、素材やものの振る舞いに合わせて微妙に濃度を変えている。


階段室は東西に抜け、日の光を敏感に映し出す「外部」に見立て、各居室はその「外部」に開くように面する。
この構成を考えたとき、かつて廣部さんが訪れたアメリカの世界遺産、渓谷の集落遺跡「メサ・ヴェルデ」を思い出したそうで、そこで名付けたのが「Gray ravine=グレーの峡谷」ということだ。


LDKの床レベルは36cmほど下げた。北側斜線の影響を受ける左側の天井高を取る目的でもあるが、同時に自然に座る場所となり、居場所ができた。
「こういった居場所が絶対的な空間の小ささを補完してくれます。」と廣部さん。

段差は境界の役割も果たす。間に見える耐力壁が丁度サッシュを隠してくれることもあり、坪庭から連続する階段室を不思議と屋外のように感じさせ、空間の広がりを生み出す。

リビング・ダイニングの壁沿いの段差は、手前側がダイニングのベンチとして機能し、そのまま延長された奥側でTV台として兼務する。

リビング・ダイニングの奥から。
天井のライティングは星空のよう。一見ランダムに見えるが、ソファー、ダイニングテーブルが置かれる位置の真上にくるよう計算されている。

坪庭にはヤマボウシが植わる。見上げると庭に面して様々な性格の開口が面しているのが分かる。
左下は浴室。


水回りもグレーのグラデーション。


浴室からはヤマボウシと、プライベートな空が望める。


2階から表情豊かな階段室を見る。右側が書斎、左側は寝室など。


書斎側にはトイレと奥に納戸も備わる。


書斎は一面が書棚。蔵書家のクライアントのために可能なかぎり書棚を設えた。


見上げるとグレーチング越しのロフトまで書棚が続く。


ロフト階。法定で可能な開口を設け、読書ができる籠もりスペースもある。右の開口は階段室に通じる。


階段室の見下ろし。まさに渓谷のようだ。


寝室側へ。手前から子供室、ウォークインクローゼット、主寝室へと続く。
床はカバの無垢材。

子供室は柱と長押だけを設えた軽めの間仕切りで、子どもの気配を感じられるように。
お子さんが二人いるので将来は分割も可能。

壁に合わせてカーブした書棚。


ウォークインクローゼットから。


主寝室。トイレと主寝室には有彩色でアクセントを付けた。奥のビンテージ照明は施主が用意したもの。

廣部剛司さん。路地を挟んで隣の家にいるように見える。
「グレーの空間は、見かけ上の光とは違う光で満たされています。そこに人が入り、大切にしているモノが置かれ、、としていくうちに、その光を受け止め、柔らかさが出てくるだろうと思っています」

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