河内一泰による世田谷区の住宅「HOUSE d」のオープンハウスに行ってきました。
敷地面積110m2、建築面積55m2、延床面積114m2、木造2階建て。正面は北向き。
ファサードは窯業系サイディング板(繊維強化セメント板)にウレタン塗装をしたもの。亜鉛メッキを施された大きな庇がつく。
かなり広い玄関は絵を飾り、大きなガラスを介して街に開かれたような空間にするそうだ。居室との間は引戸を開閉する。
玄関から一歩入ると総ステンレスのアイランドキッチンが。換気扇ダクトは3.6mの天井まで延びる。
奥の南側がダイニング、その左がリビング。
左上には上階が覗いている。そして柱=壁、梁=床が妙に良く見えるのは10cm程フランジ(出張った縁)が設けてあるからだ。
こちらからだと建物の断面を見ているようだ。これがフランジ無しで単なる端面を現しにしているだけでは、こうもくっきりは見えないだろう。
リビング側から見るとキッチンとの境には軽く仕切りがある。また床も3色に塗り分けられており、こうすることで1階はワンフロアだが用途毎がパーツのようにみえる。
天井まで届く書棚。施主は出版関係のお仕事をされているということで本が多い。
右の階段にも "断面" が。
1.5階へ上がる途中の断面 。
1.5階(踊り場)。こちにも書棚が。書棚に掛かるハシゴからはワイヤーの手摺子が下に延びておりこの位置で固定だ。
奥は小さな客間。背中側が子供室になる。
奥は小さな客間。背中側が子供室になる。
客間。断面の向こうには水回りが見えるがカーテンが付くそうだ。
踊り場の反対側、2段下がって子供室。
子供室からは1階のキッチンやリビングがよく見える。上はガラスで仕切られた主寝室。
踊り場から4部屋を見る。 梁は150mm、柱は120mmのラーチの集成材。床、壁、天井、パインやラワンの使い分けた合板が全て断面で見える。
2階には主寝室と水回り。
主寝室。左の子供室の上はロフト。
断面はこのように。ハイサイドライトの向こうはバルコニー。
ロフトから。
水回り。トイレや浴室が後付けの箱のような設えだ。筆者が立っている階段からバルコニーに出られる。
水回りから。
河内一泰さん。「以前から温めていたアイデアを実現できました。 まだ家具が搬入されていないのに物のある空間が既にあり、それらが断面図的に見えます。しかし実際に空間を移動するとそれぞれはレベルを変えながら全体的に繋がっていると感じられます。」
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