西田司+稲山貴則/オンデザイン (Osamu Nishida + Takanori Ineyama / Ondesign) による集合住宅のリノベーション「ハンドルーム」の内覧会に行ってきました。場所は東京都中央区湊。(Hand Room)
玄関左にまずフレキシブルボードで出来た下足入れを設けた。
入るとワンルーム空間に様々な素材で出来た箱がレイアウトされている。その数9個。
左(東)を見ると大開口から隅田川と、対岸に月島が一望できる!
入居当初は夫婦2人だったが、子供が2人増え、物が溢れてきてしまったので改修に至った。
そこでこの50m2の空間を “敷地”と捉え、施主が必要とする要素を9つの建築に見立てた箱にして、施主と一緒に設計を進めた。
リビングの一角にはヘリンボーン柄に張られた箱、右に煉瓦タイルの箱。
煉瓦の箱の中は子供室。
振り返るとハシゴが付いていて、上層が寝室スペースになっている。
ダイニング側から見ると、右のモルタルで出来た箱は本棚。正面の白いのはタイル張りされた洗面用具や掃除用具が納まる箱。その左、杉板張りはクローゼット。左の青いタイルは洗濯機や生活用品の箱。
ダイニングの奥にはラバストーン(溶岩)張りの箱、下がウォークインクローゼット、背面がキッチン収納、上部が寝室スペース。
タイルの選定や張り方などは施主が考え、建築家側は適宜アドバイスをしていった。
寝室スペースに上がると隣の箱で子供が寝ている様子も伺える。右側はキッチンなのでガラスの仕切りが付いている。
“敷地” を一望。天井高3.2mを活かした設計だ。9つ目の箱は窓際に置かれたテレビ台。
子供室の箱には小さな開口が付いていた。通風やキッチン側に立つお母さんと通じることができる。
西田司さん(左)と、担当の稲山貴則さん。「建物1棟の設計は我々建築家の仕事ですが、今回のように箱を建築に見立て、スケールが小さくなればお施主さんも積極的に設計に参加することができると思います。設計の過程をオープンにし、一緒に楽しみながら計画を進めることで住み手にとってより『身近な生活』を実現できました。」
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