廣部剛司建築研究所 (Takeshi Hirobe Architects) による住宅「Studio M」の内覧会に行ってきました。場所は千葉県の市川。キウイ畑が隣接したゆったりとした環境。
敷地面積121m2、建築面積61m2、延床面積117m2。RC+木造、地下1階、地上2階建て。
アプローチからは室内を突き抜け敷地の反対側まで見通せ、窓も屋根近くまで多くあることで風通しに配慮している住宅だと想像できる。
玄関を入って存在感を見せているのが幅1.8mもある「エンガワ」と呼ばれる場所。
エンガワを挟んでに左側にリビング、右側にDK、地下への階段室。
上部はFRPのグレーチングで、光を導いたり風が上下に抜けるようになっている(夏には外気、冬には暖気を通気する)
エンガワは座ることのできる段差で廊下では成し得ないゆとりを生みだす余白の部分。
リビングの縁にはコンクリートで打設された腰掛けがぐるりと囲む。窓を全開にすると内なのか外なのか曖昧な空間が生まれる。
大胆な開口は、夏でも冷房を使わない施主のライフスタイルにぴったり。
キッチンはダイニングテーブルと同じ高さになるようにさらに一段下げられている。テーブルは動かしてキッチンにぴったり横付けすることも可能だ。
いくつも見える開口部は繊細な仕上げでシャープに風景を切り取っている。
ここで見えている奥までのスラブ部分には土壌蓄熱式暖房が設置されており、冬季はこの1階と2階部分の暖をとるそうだ。
玄関方向に戻ると奥には水回り。地下にはスタジオ。
スタジオへ降りる階段。階段下は書斎として利用。
ご主人念願のドラム練習用のスタジオ。さすがにドラムの防音は地下でないと難しいそうだ。
2階へ。蓄熱暖房の対流を促すために階段室と、左右の寝室の天井にはファンが設置されている。
寝室にはスチールのグレーチングを使ったロフトが備わる。
廣部剛司さん。「施主が望まれた大きな要素は、縁側、冷房不使用、スタジオの3つでした。特に縁側は定石通り外に向けて検討を重ねましたがどうも敷地のスケールからしっくりこない。そこで縁側を成す条件を紐解くことでうまく内部に取り込みんでみると、この家の居場所をゆるやかにリンクさせ、プラスアルファのアクティビティを生みだすことにも繋がりました」
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